今年読んで面白かった小説ベスト5( 平成17年下半期 )
こんにちは。
今年も残すところ、あと数時間となってしまいました。
さて、先日、ノミネートまでお送りして発表がそのままになっていた「私が面白かった小説ベスト5 ( 2005年下半期 )」。
そろそろ書きませんと、年が変わってしまいそう。
と言っても、ずいぶん前でしたから本人も何を読んだのか忘れてしまいました。
ちなみに私が今年の下半期に読んだ本を、もう一度あげますと以下のとおりです。
7月
この国のかたち 1 司馬遼太郎
この国のかたち 2 司馬遼太郎
空中ブランコ 奥田英朗
この国のかたち 3 司馬遼太郎
この国のかたち 4 司馬遼太郎
8月
真田太平記 1 池波正太郎
真田太平記 2 池波正太郎
真田太平記 3 池波正太郎
真田太平記 4 池波正太郎
真田太平記 5 池波正太郎
真田太平記 6 池波正太郎
9月
この国のかたち 5 司馬遼太郎
この国のかたち 6 司馬遼太郎
クライマーズ・ハイ 横山秀夫
即身仏の殺人 高橋克彦
ななつのこ 加納朋子
10月
オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎
Pの密室 島田荘司
暗殺の年輪 藤沢周平
博士が愛した数式 小川洋子
胡蝶の夢 (1) 司馬遼太郎
11月
胡蝶の夢 (2) 司馬遼太郎
胡蝶の夢 (3) 司馬遼太郎
亡国のイージス 福井晴敏
なんとなくクリスタル 田中康夫
100億稼ぐ仕事術 堀江貴文
12月
顔 (FACE) 横山秀夫
真田太平記 7 池波正太郎
真田太平記 8 池波正太郎
真田太平記 9 池波正太郎
真田太平記10 池波正太郎
ちなみに今読んでいるのは、島田荘司の「龍臥亭事件」。
いくら歴史小説が好きだといっても、さすがに真田太平記4レンチャンでは少しきついので、肩の凝らないミステリーをコーヒーブレイクに読んでいます。
まだ読み始めたばかりですが、期待にたがわぬ面白さですよ。
それはともかく、上記の本の中から独断と偏見でベスト5を選ぶと次のようになりました。
ちなみに読んだ順番です。
● この国のかたち 司馬遼太郎著
この本は、夏頃に日記のネタで大変お世話になりました。司馬遼太郎は、小説はもちろん面白いのですが、司馬氏独特の「余談」部分を切り取っても、それ以上に面白い。
この本は、その余談部分を独立させた本と言ったらいいでしょうか。
太平洋戦争や吉田松陰の教育論など、多くの方たちからコメントをいただきました。
司馬氏の歴史の見方、考え方は、いつまでも古くならない。逆に今の時代に生きている私たちが、昔の人たちに教えられる部分がこれほど多いのかということに驚かされます。
我々は、自分たちが思っているよりメンタルな面で進歩していないのではないかと考えさせられましたね~。
● 空中ブランコ 奥田英朗著
この作品は、「邂逅の森」の熊谷達也と直木賞を同時受賞した作品ですね。テレビドラマにもなった作品。ぶっとび精神科医とぶっとび看護師の取り合わせに驚かされ、素直に面白かったです。
彼らのもとを、ストレスに悩むさまざまな患者が訪れて診察を受けるのですが、診察の模様がありえね~。
逆に主人公の医師と看護師のほうが診察をうけたほうがいいくらい。でも意外と違和感なく受け入れられたのは、精神科に対するこちらの知識が浅いからでしょうか。
本気で治療していると思えないのに、結果オーライで治療してしまっているのは皮肉な話ですね。
でも、こういう作品を直木賞にするということ自体、変わっている。面白いからいいですけど。
● クライマーズハイ 横山秀夫著
この作品は、横山秀夫の代表作ではないと思いますが、どうしても横山秀夫を入れたかったです。
それにしても、すごいペースで本を出している作家ですが、どれを読んでも手抜きがない。
まさに職人としてのこだわりが感じられますね。
12月に読んだ顔 (FACE)は、それほどではないだろうと思って読んだのですが、これも面白い。さすがです。
「クライマーズハイ」は、最近、テレビドラマでもやっていましたが、新聞社の紙面づくりにかけるプロ意識とノウハウがわかって勉強にもなりました。
それにしてもプロットの作り方のうまさがこの作品には顕著に現れていますね。
● 亡国のイージス 福井晴敏著
この作品も、「ワイルド・ソウル」同様、メジャーなエンタテイメント部門の賞を3つも取った作品。映画化もされ(ちなみに映画はまだ見ていませんが)、小説の評判も上々なのはわかっていましたが、期待以上に面白かったです。
とくに中盤のどんでん返し。さすが乱歩賞出身ですね。中盤まではミステリー的な要素もあるのですが、そのあとは海洋冒険小説一直線。
さまざまなトラブルが次々に起き、絶対的に不利な立場の主人公が困難を一つひとつ乗り越えて形勢を逆転して行くあたり、映画の「ダイハード」や真保裕一の傑作「ホワイトアウト」を髣髴とさせる面白さ。
少し違和感があったのはラストですかね。少し説明しすぎのような。ちょっとありえないシチュエーションもあったし。それを割り引いても、傑作なのは間違いありませんが…。
● 真田太平記 池波正太郎著
司馬遼太郎の「胡蝶の夢」とどちらにしようか迷ったのですが、すでに「この国のかたち」をあげていますので。
何といっても全12巻。まだ10巻しか読んでいませんが、量はもちろん質もいいです。
ただどちらかというと、以前、NHKのドラマで見た「真田太平記」のほうが面白かったかも。
オイラの場合、大抵、テレビや映画より本で読んだ方が面白いんですけどね。たとえば、横溝正史などのミステリーは、絶対本のほうが面白い。
丹波哲郎の真田昌幸や渡瀬恒彦の真田信之、徳川秀忠役の中村梅雀は適役でしたね。
でも絵になりやすい真田幸村ではなく、己の意思を消し、家を守ることに専念したどちらかと言うと絵になりにくい兄の真田信之を主人公に据えた点は斬新だと思いました。
時代の波に乗って大きく発展したものの、経営戦略に失敗して華々しく散るベンチャー企業より、大企業の狭間にあって、目立たないけれど、地道に長く存続してゆく中小企業のほうが実際、大変なのではないかということを連想しました。
今年はいろいろお世話になりました。
来年も細々と続けて行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは皆様、よいお年を。
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