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クレーム処理で、ファンを作るお詫びの仕方

 こんにちは。

 少し暖かくなってきましたね。でも風が強い。

 それとともに、後頭部がず~んと重い感じ。

 花粉部隊の先鋒が、もう飛び始めているみたいです。

 こちらも防衛を強固にするべく、超立体マスクの購入を決意。

 今まで苦労して貯めた楽天スーパーポイントをすべてそれにつぎ込みました。

 超立体マスクをした自分を鏡で見ながら、ふと思い立ってあたまに白いタオルをまき、サングラスをかける。

 そして額に、画用紙で作った三日月のマーク。

 おお…。まぎれもなく月光仮面じゃ~。

 サングラスを外して、今度は太陽のマークを額へ。

 おお、今度はまぎれもなくレインボーマン。

 今年の花粉症の時期は、この格好で正義のために戦うかもしれませぬ。

 それはともかく、「苦情処理でファンを作る法」。

 今までは、どこのビジネス書にも載っているベーシックな対処法を述べました。

 今日は、それプラス心理学的にアップグレードした方法について書きたいと思います。

 苦情というのは本来マイナスの側面を持ってます。それがプラスに変わったらすごいですよね。

 災い転じて福となす。ピンチがチャンス。塞翁が馬。

 でも、驚くような特別な方法ではないと思いますよ。こと、苦情処理に関しては、「非常識な苦情処理法」なんて存在しない。

 怒っているお客さんにはさまざまなタイプがいます。一人に成功した方法が、他の人に絶対成功するかなんてわからない。

 下手をすると火に油をそそぐ結果にもなりかねません。

 苦情処理は、最大公約数の人たちにとって、うまい対応だと思える基本を尊重しつつ、その中でうまくアレンジしてアップグレードしていく必要があるのかも。

 苦情処理をする上において、絶対動かせない基本的な考え方については以前触れました。

 その延長線上の考え方で、苦情処理には、以下のステップで行うのが望ましいと言われています。

1.まずはじめに、心をこめてわびる。
2.言い訳や弁解をしない。
3.お客さんの苦情の内容を誠心誠意聞く。
4.苦情の内容をしっかり把握し、原因をつかむ。
5.解決策を考え、すぐ行動する。

 この基本線は、苦情処理の王道ですね。これは動かせない。

 この基本線を維持しつつ、いかにお客さんをファンにしてゆくか。

 まず、1の「心をこめてわびる」。

 こちら側に落ち度がある場合、不利益をこうむったお客さんは、当然謝罪を受けると思っています。

 その期待をもって、苦情を申し立てているともいえるでしょう。

 ここで大事なことは、お客さんがこちら側の謝罪の仕方について期待値をもってみていることですね。

 ところで前回はラーメン屋さんの話題を書きました。

 おいしくない店は困りますが、不衛生な店はもっと困りますな。

 またも同じような話題で恐縮ですが、オイラの家の近所に、わりと流行っているラーメン屋さんがあるんですよ。

 もう随分前になりますが、評判を聞きつけて食べに行ったことがあります。

 その店は、10人くらい座れるカウンター席とテーブルが4つばかりの店内配置。改装したばかりのようで、カウンター席から見える厨房は磨き上げられてきれいでした。カウンターは木の香りがしてきそうな白木の一枚板。

 店員もきびきび動いて、場末のラーメン店にありがちな退廃的なムードは微塵もありません。

 まわりを見渡しながらカウンター席にすわり、その店のお勧めラーメンを注文します。

 それは、コクのある濃厚スープ、上にはもやしがたっぷり、そしてチャーシューがやわらかく麺もこしがあって、さすが評判になるだけの味だと思いました。

 喜んでラーメンをすすっていると、突然、目の前を横切ったものがあります。

 一瞬、何が横切ったのかわかりませんでした。

 目の奥に残った残像から記憶を呼び起こすと、毛が生えていて長い尻尾がある小さな動物。

 隣を見ると、同じくラーメンを食べていたおっさんが、目を見開き、はしを持ったまま固まっている。

 やがて気を取り直すと、オイラの方を見てこうつぶやきました。

「今、ネズミが目の前を通りましたよね」

「…そ、そうみたいですね」

 そのあと、沈黙。

 しかし、昭和30年代ならともかく、今は平成の時代。

 しかも流行っているラーメン屋のカウンター上をネズミが駆け抜けて行くなんて、二人して悪い夢を見ていたのではないか。

 そう思って気を取り直そうとすると、目の前に、ネズミの足跡がペタペタと残っているのを発見。

 乳白色の白木のカウンターに、濡れた足跡がくっきり。

 やっぱり、現実だった…。

 そのあと、必死で残ったラーメンをかっ込むとお金を払い、逃げるように店を出ました。

 店の人は、カウンターの中で後ろを向いていましたから、ネズミを見ていなかったと思います。

 でも我々の会話は聞こえていたはずだし、さっとカウンターに残ったネズミの足跡を目にも留まらぬ早業でふいてしまったので、当然知っていたはず。

 こういう場合、お店の人のリアクションは困ったでしょうね。

 「おい。目の前をネズミが横切ったぞ!どうしてくれる」と怒って、クレームをつければ、ちゃんと謝って対応したのだと思います。

 でも、こちらとしては、そんなことで大騒ぎするのは大人気ないと考えた。

 結局、どちらも見て見ぬふりをしてすましてしまった。

 その後、そのラーメン屋さんの前は何度も通りましたが一度も中に入ったことはありません。

 そのお店を見るたびに、カウンターに残ったネズミの足跡を思い出すのです。

 ネズミ本体ではなく、濡れた足跡を…。

 そして、知っていながら素知らぬ風を装った店員の表情まで。

 心理学の本を読むと、嫌な思いをしたとき、その最後の場面がよく記憶に残ると書かれています。

 だからやはりお客さんが嫌な思いをしたと感じたときは、しっかりフォーローしておく必要がある。

 以上の例は少し極端ですが、ラーメンの中に髪の毛が入っているのを見つけたときはどうでしょう。

 気にも留めずに、髪の毛をそのまま食べちゃう人ってあまりいませんよね。

 普通の人は、おそらく次の行動に出るのでは。

 ムッとして髪の毛をつまみ出し、「もう二度とこんな不衛生な店に来るもんか」と思いつつ、不機嫌な顔でそのままラーメンを食べ、何も言わずに去ってゆく。

 またある人は、店員に、「髪の毛が入ってるよ」と苦情を言う。

 そのとき、「こんな嫌な思いをさせられたんだから、この料理は当然、無料だよな」と考えるお客さんは多い。

 食べる前だったら、新しい料理に交換しますと言ってもらえる。そしてうまくすれば無料。

 苦情を言いながら、そういう期待値をお客さんは持つ。

 しかし、新しい料理を作って出してくれたが、しっかり代金を請求するっていうのはまだいい方で、苦情を無視して、「言いがかりをつけるのか」と何の対応もしないまま代金を請求されたらどうでしょう。

 大声を出して苦情を言う人はいると思います。

 しかし、たかがラーメン一杯。

 そう思って、しぶしぶお金を払って店を出る人も多いのではないでしょうか。

 だけど、顔は平静を装ってても、頭の中は怒り心頭。この恨み、晴らさずおくものか、とさっそくその店の悪口を言いふらすに違いありません。

 それに対して、店主がわざわざ出てきてペコペコ頭を下げ、「本当に申し訳ございません。新しいラーメンをすぐお作りいたします。もちろん今日のお代は結構です。

 それで、お詫びといってもなんですが…」と、餃子にチャーハンなど無料で追加してくれ、なおかつラーメンの無料券なんかくれたらどうでしょうか。

 きっと、そのお客さんは目を丸くして、かえって恐縮してしまうかも。

 そしてそのお客さんは、ラーメンに髪の毛が入っていた事を忘れ、そのラーメン屋のファンになり、毎週通いだす。

 もちろん、日頃衛生面で気をつけていると思われる店ですよ。

 たまたま不注意で、異物が混入し、そのことに対して心から反省しているのがわかる場合に限ります。

 あのラーメン屋、なかなかサービスが行き届いてるよ、って周りの人に伝えるかもしれません。

 苦情をいうお客さんは、相手側のミスの程度によって、謝り方の期待値を抱いている場合が多い。

 この場合、謝り方ひとつで、お客さんの苦情後の印象は大きく変わってくる。

 そこで、プラスアルファの苦情処理法その1

● こちら側に落ち度があるときは、お客さんの期待を上回る謝り方をすれば、誠意を印象づけられ、ファンになってもらうことも可能。

 
 いつもお世話になっている多胡輝氏の「好印象を与える自己表現術」には以下のフレーズがあります。

 誰でも、相手のミスによって迷惑を受けたとき、そのミスの程度によって、相手はこれくらいの謝り方をしてくるだろうという「期待値」を抱く。

 たとえば5の謝罪を期待していたところ、10も謝られると、その意外感から、相手の誠意を強く印象づけられる。

 それに対して「期待値」が5なのに、2か3しか謝ってもらえないと、相手の不信感や怒りが起きる。

 当然、明らかにこちらに落ち度があることがはっきりしている場合ですので念のため。

 以上はほんの一例。

「クレーム処理でファンを作る法」は、このあとも続きます。

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