小平・がす資料館~小平霊園、狭山・境緑道 ウォーキングストーリー
こんにちは。
ううう、暑い。
先日の土曜日、仕事が終わってからまた西武新宿線沿線を歩いてみたんですよ。
さて、今回行ったのは、小平。
小平といえば、小平霊園以外あまり聞いたことのある場所はないのですが、さがせばなかなか面白い場所もあるらしい。
それでまた、ガイドブック片手に行ってみることに。
まず、西武新宿線小平駅北口から商店街を抜け、東京街道へ出ます。
「東京街道」という大層なネーミングですが、それほど広くもなく、特別車が多いわけでも店が多いわけでもない。
多少、名前負けしている感が、無きにしも非ず。
その謂れを知りたいと思いました。
でも、歩道が作られていて快適な道ではありますね。
田無方面に歩き、錦城高校の交差点の前で左折。バスを待っている高校生たちの前を通過すると右手に広いグランドが見えてきました。
やけに立派なグランドだと思ったら、これがFC東京のグランドなのだとか。
選手たちはいませんでしたが、練習日は見学ができるそうですね。サッカー好きは、要チェックかも。
さらに進むと、信号の向こうに、赤レンガの古い建物が見えてきました。
ここが最初の目的地、がす資料館。
がす資料館には、赤レンガの二つの建物がありました。
どちらも外観は、古い建物を模したディズニーランドみたいな建築物だと思ったら、ホントに古いらしくてビックリ。
こちらは、ガス灯館で、なんと明治42年建築。旧東京ガス本郷出張所を移設復元したのだとか。
それにしては、綺麗すぎるっす。
一階はガス灯ホールで、明治時代に使われていた本物のガス灯がたくさん展示されておりました。
お~、懐かしい。…と言いたいところですが、オイラが生まれたときでもガス灯は使われていませんでしたので念のため。
でも、明治時代、京橋や銀座の辺りは、このガス灯の光が夜を照らし出していたのですね。
電灯の光とは違って、幻想的な色が魅力かも。
二階はギャラリーになっていて、文明開化当時の町並みの錦絵が展示されていました。ガス灯とともにあった風景の錦絵がこれだけたくさん残っているのは、当時は灯り自体、もっとも注目すべき街の風物だったのでしょうね。
今は街灯なんて、当たり前にそこにあるという認識ですが、当時、夜の光というものがとても貴重なものだったのだと感じました。
そして、古いレンガ造りの建物のもうひとつは、くらし館。
こちらは、明治45年建築の旧東京ガス千住工場計量器室を移設復元したものだとか。
こちらは、明治大正昭和のガス器具や当時の広告ポスターなどが展示されていました。
あんまり東京ガスの広告で覚えているものは少ないのですが、当時の有名人たちが皆若い。
初代の大関貴ノ花も広告に登場していたのですね。
昭和のガス炊飯器やガスレンジなどが展示されていて、懐かしかったのです。
でも、当時の台所は懐かしいですが、便利な今に慣れてしまったからには戻りたいとは思いませんね。
がすの火を利用したパイプオルガンなどなかなか見所は多かったですよ。
ちなみに、がす資料館は無料なのがうれしいっす。
がす資料館から新青梅街道を越え、住宅街をしばらく行くと、広大な緑のスペースが。
ここが、小平霊園。
昭和23年に開設した都営霊園で、総面積は約65万平方メートルもあるらしい。
スカッと空が広がった開放的な雰囲気は、墓地というより公園のイメージかも。
それもそのはず、墓地として利用されているのは約半分で、残りは園路や緑地となっているのですね~。
ここに眠っている著名人は、野口雨情、壺井栄、小川未明、柳宗悦、宮本百合子、伊藤整など。
同じ都営霊園である青山墓地が政治家や軍人が多いのに対して、こちらは文化人が多いみたい。
もちろん青山墓地も、文化人や民間人の方たちも多く眠っているのですが。
有名人たちのお墓をめぐってみようと思ったのですが、標識がないのでわからないっす。
またこれだけ広いと、探すのも大変とあきらめました。
静かだし、亡くなった人たちは、ゆっくり眠ることができるのでしょうね。
小平霊園を抜け、西武新宿線の踏切を渡り、狭山・境緑道へ出ました。
この緑道は、多摩湖から境浄水場までの水道道路を緑化したものだとか。
一直線の道が、10.5キロも続き、所々個性的な小公園があるのも魅力的です。
緑道と平行して、サイクリングコースがあるものいいですね。自転車で緑のトンネルを走ったら気持ちよさそう。
緑道をひたすら歩き、まず向かったのは、あじさい公園。
1200株の青いあじさいが咲き乱れる景色は梅雨の風物詩ですな。
ところが、行った日は、シーズンが過ぎていて、花は咲いているもののほとんど枯れている状態でした。
それでも、枯れている花の数から、満開の素晴らしい景色が想像できました。
さらに緑道を歩き、次に向かったのが、小平ふるさと村。
ここ小平は、江戸時代初期の玉川上水の開通にともなって開発された新田村落なのだとか。当時の人たちが、水の乏しい荒野を切り開き、ようやく人が住めるようになったらしい。
かつては、青梅街道を初め、東西に走る各街道沿いに屋敷森に囲まれた農家が並び、街道をはさんで南北には短冊型の畑が続いていたのですね。
江戸時代は、江戸の人たちへ食料を供給していたのでしょう。
でも最近は、スーパーやマンションが建ち並び、当時の面影が大きく変わりつつある。そこで、古い建物を移築して、当時の生活を偲ぶツールにしようとしたのですね。
前回行った江戸東京たてもの園もまた、古い時代へのノスタルジーをかきたてるものでした。
こちらは、見所のおもな建物が5つとかなり小規模ですが、こちらも無料なのがうれしいっす。
まず入り口のそばにある建物が、「旧小平小川郵便局舎」。
現存する郵便庁舎のなかでももっとも古いもののひとつだとか。明治41年に建てられたそうな。
木造なのはもちろんですが、板張りの事務室と電話交換室が興味深かったです。
あとの部屋はすべて畳敷き。
休憩時間、寝転がれたりできるのはいいかも。
その建物の左手にある大きな建物が、旧神山家住宅主屋。
でも、庄屋の建物など古い建物を見慣れているオイラとしてはさほど大きく感じられませんでした。
土間を除けば、「かって」と「ざしき」と「へや」と「おく」だけの構造。大きい家だと、あと二部屋トッピングされるのですが。
こういう狭い家で暮らすのは、当時の暮らしは大変だったろうと思ったのです。
ところが資料を見たら、延べ床面積が127平方メートルもあるというじゃありませんか。
100平方メートルを越えるマンションはもう豪邸の部類ですからね。広い家を狭いと思わせるあたり、なかなか奥ゆかしいのではないか、と。
夏は風が入って涼しいかもしれませんが、冬は寒かったでしょうね。江戸時代は、青梅が雪女の舞台になるくらい寒かったそうですからね。
地球温暖化が進行すれば、こういう茅葺の古い民家が結構住みやすいかも、と思いました。
それはともかく、庭の片隅に、面白い建物が。
家としては狭いし、立派な茅葺の屋根からも物置としては立派過ぎる。
これは旧鈴木家住宅穀櫃。
こくびつと読むようで、江戸時代の後期、天災や飢饉のため、幕府が各村に備えさせた穀物を蓄えておく倉庫と言えばいいのでしょうか。
災害や飢饉の際、村人に穀物が給されたのですか。
言わば、江戸時代の災害用備蓄倉庫。
これも、立派な物置として、現代まで残ったのですね~。
それから、「旧小川家住宅玄関棟」。
これだけでも、ちょっと小ぶりな住宅として通用する大きさなのに、なんと玄関だけの建物として利用されていたというから驚きです。
式台をあがった玄関の間が8畳、そしてそれに続く控えの間が6畳ですか。いわゆる母屋に向かう通路でこれだけの広さ。
江戸時代の名主様の実力が偲ばれます。
これらの建物は移築され、市の有形文化財に指定されたものですが、復元されたものでオイラが珍しいと思った住居があるのでした。
それは、江戸時代初期、この小川村が開発された当時に、開拓民が暮らしたと思われる住宅が復元されているのです。
当時の住宅の様子を克明に書いた古文書が残っていたそうですが、屋根が茅葺なのはいいとして、壁の部分もまた茅葺なのは珍しい。
縄文時代の住居は、屋根も壁も茅葺だったそうですから、その点はあまり変わりがないのではないか。
しかも、中は畳の部屋がなく、細い竹を組んだ床、あるいは籾殻の上に筵を敷いて暮らしたらしい。
江戸時代の初期は、他の農家も同じような作りの家に暮らしていたケースが多かったそうですが、こういう質素な家に住みながら、荒地を開拓した当時の人たちの苦労が伝わってきました。
小平ふるさと村を出て、最後に向かったのが、たけのこ公園。
緑道沿いにある小さな公園ですが、竹林の中をあるくとそれなりに風情はありました。
すぐそばを西武線の急行が走りぬける様を眺めるのも一興かと。
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