メタボからの脱出? with脳卒中の後遺症はどんなものがあるの? 医師と女子高生の会話から
こんにちは。
「世界一やさしい脳卒中にならないための本」発売から一ヶ月がたちました。
楽天ブログの方たちには、ブログで紹介していただいたり、アフィリをしていただいたり、ブックレビューまで書いていただいたり、どうもありがとうございます。深くお礼申し上げます。
今回の本は日本中で売られているようで、あの街の書店で見かけたよ~♪というご連絡もいただきました。まだ行ったことのない街の、まだ一度もお会いしたことのない人がこの本を手にとって、何気に眺めているシーンを想像するだけでうれしい気分になります。
でも、もっと多くの方たちに読んでもらわねば。
…ということで、今、オイラは、皆様のアフィリや都内の書店から購入した本をバッグに詰め、知り合いを回っております。
銀行員時代の友人の支店長が3冊も買ってくれたり、元上司が「義理だよ、義理」と連発しながらもいろんな人に声をかけてくれたり、人の温かさを感じる今日この頃です。
もう少し寒くなって雪が降り始めたら、マフラーをまいて新橋の駅前で、マッチ売りの少女みたいに道行くサラリーマンのおじさんたちに声をかけてみようか、と…。
また、新宿の路上で、自分の書いた詩集を売っている若者の横にゴザを敷いて一緒に売ろうかとか、年末のアメ横で、バナナの叩き売りのおっさんの横で同じように売らしてもらおうとか、秋葉原デパートの前で、実演販売みたいにして売ってみようとか、いろいろな販売促進策を考えています。
もし、オイラを都内のどこかで見かけたら、声をかけていただければうれしいです。
それはともかく今回の本は、個人的にもいろいろなメリットがありました。
その第一は、オイラが健康になったこと。
二週間前、健康診断を受けてみたんですよ。
そしたらなんと、血圧、心電図、BMI、血液検査、医師の所見、すべて異常なし、でした。
血圧や心電図はともかく、血液検査のすべての項目が正常範囲というのは少し驚きましたね。
オイラの生涯で、全部正常だったことは今まで一度もなかったのではないか。
十代から三十代にかけて、少し血圧が高めだと言われたことがありました。上の血圧が130~140くらいのときが多かったのですが、最近は何度計っても、上が110で下が70台。
とくに3年前の血液検査の結果は最悪でした。血糖値やコレステロールが高くて、とくに肝機能の値を示すGPTが100を超えていたのです。
医療関係の方はお分かりだと思いますが、これはかなりやばい数字。
だけど、身長・体重、体脂肪率も一応正常範囲ですし、オイラ、当時も今もほとんどお酒は飲んでいなかったのですよ。しかも、今と同じくらいウォーキングを続けていたし…。
お医者さんはしばらく様子を見てみましょうという要観察状態のときに、今回の本を執筆したのです。
本を書くために、脳卒中のみならず健康に関するさまざまな本を読みました。
30冊以上読み終わったときに、なんとなく自分の体が不調になった理由がわかったような気がしましたね。
血液検査の数字から病名まで推定できました。
それからライフスタイルや食生活に気をつけ始めたのです。
でも、まさかここまで好結果を生むとは思いませんでした。
今では、渋谷の街を歩いていてアンケートに声をかけてくれるおばさまから30歳代と間違われて喜んでおりまする。
もっとも、ユニクロの若者ファッションに身を包んだ精神年齢中学生のオヤジだからだと言われていますが。
…ということで、健康になるエッセンスが満載の「世界一やさしい脳卒中にならないための本」
好評発売中だよ~ん。
ブログでも、おいおいと、オイラのこれまでの経験をご報告させていただきたいと思っております。
さて、今日は、ブログのほうの「脳の病気シリーズ」。
本とブログとの微妙な違いを比べてみるのも面白いかもしれませぬ。
前回は「脳卒中には、どんな後遺症があらわれるの?」という話題を取り上げました。
今日が始めての方、この記事に興味のある方は、先に「心と体」のカテゴリの中にある前回、前々回の記事をお読みいただければ幸いです。
今日はその続きです。
登場人物は、脳外科のベテラン医師と現役女子高生のAYAちゃん(松戸あや)の二人。
AYAちゃんは、おじいさんが脳神経外科病院へ入院したことで、毎日お見舞いに通ってくる元気な女子高生。
将来、看護師になることを夢見て、おじいさんの担当医師から脳卒中のことを勉強しているという設定でしたね。
前回、脳卒中の後遺症について勉強したAYAちゃん。
今回も引き続き、脳卒中の後遺症が話題になります。
それでは…。
< 脳卒中には、どんな後遺症があらわれるの? >
言語障害はあとのリハビリのところでまた触れるとして、次へ行こうか。脳卒中のそのほかの後遺症として、『失行』と『失認』があるね。
● AYAちゃん「うーん。これも『失語症』と同じように漢字から症状を推理すると、『失行』が『行うのを失う』、つまり『行えなくなる』、ですかね。そして『失認』が『認めるのを失う』、つまり『認められなくなる』と考えたらいいのかな」
『脳卒中講座』じゃなくて『漢字講座』みたいになってきちゃったけど、まあいいか。今、AYA君が言ったように、行為がうまくできないことを『失行』、見たり聞いたり触れたりしてものを正しく認識できないことを『失認』と言うんだ。
● AYAちゃん「また抽象的なことを…。具体的にはどんな状態なんですか?」
失行というのは、まひや知能に障害がなくても、よく知っているはずの行為の手順やものの扱い方がわからなくなる場合だよ。たとえば出来立てのラーメンがあっても、それにコショウを振りかけて割りばしを割って食べることができない場合。
または朝、洋服を着ようと思っても、どうやってそれを着ていいかわからずに手をズボンに突っ込んで着ようとしたり、シャツの袖に足を通そうとしたりする場合だね。ちなみにこれを着衣失行と言うんだけど。
● AYAちゃん「それは困りますね。コントみたいだけどとても笑えないわ。どうしてそんな状態になってしまうんですか?」
脳の中には『連合野』と言って、入ってきたさまざまな情報が集まるところがあるんだ。そこで、これらの情報を分析し、過去の記憶と照合して行動のプログラミングをするんだよ。
● AYAちゃん「そうか。そこが障害を受けると、コンピュータのプログラムが壊れてしまった状態になるんですね」
そう。『失認』も同じ理由で起きるんだ。『失認』にはいろいろな症状があるんだけど、たとえばピアノを見ても何に使うかわからない患者さんが、音を聞いて初めてそれが楽器だとわかる場合。それから、家族の顔を見ても誰だかわからない患者さんが、声を聞いて初めて家族だとわかる場合だね。
逆に声だと誰だかわからないのに、顔を見て初めてわかる場合もある。また、見えているところに何があるのかわからなかったり、自分の体の部分の呼び名がわからなかったり、今触っているものが何であるかわからない場合もあるんだ。
● AYAちゃん「その違いって、やはり障害を受けた脳の場所によるんですよね。でも、顔を見てもわかってくれなかったら、家族としてはショックだろうなぁ」
そうだね。あとでリハビリのところで話すけど、『失行』、『失認』はゆっくりと繰り返しながら動作を覚え、残っている機能を引き出す練習をすれば、症状が軽くなることもあるんだ。あきらめずにじっくりリハビリに取り組むことが大切だよ。
● AYAちゃん「なるほど。ほかにどんな後遺症があるんですか?」
ほかにもいろいろな後遺症があるけど、日常生活で困ってしまうのは、飲み物や食べ物をうまく飲み込めない『嚥下障害』だね。これは、舌やのど、あご、食道など、飲み込むための神経や筋肉がまひしているために、食べ物がのどにつかえてしまうんだよ。
● AYAちゃん「食べ物や飲み物が気管に入ると、すごく苦しいですよね」
嚥下障害になると、そうなるケースも多いんだ。肺炎などの合併症を招くこともあるんだよ。それから『排泄障害』も同じくらい日常生活では困ってしまう障害だね。これは排尿や排便のコントロールが自分でできなくなってしまった状態なんだけど。
● AYAちゃん「やっぱり、我慢できなくなってしまうケースが多いんですか」
患者さんによってさまざまだけど、脳卒中の障害によって起こる場合は、膀胱に十分尿をためることができずに頻尿になったり、尿意を我慢できずに失禁してしまったりする場合が多いね。また排便に関しては、脳卒中になって運動が減ったことで便秘になってしまうこともよくある。
● AYAちゃん「便秘になると気分が晴れなくてイライラしますよね」
それから『視野障害』と言って、おもに右脳が障害を起こした場合に左側の視野が欠けてしまうことがあるんだ。
● AYAちゃん「ん? 左目が見えなくなるんですか?」
脳卒中でそういう障害が出ることもあるけど、この場合は違うね。目では見えていても左側の視野がわからないというか、無視してしまうんだよ。たとえば食事のとき、自分の右側にあるものだけ食べて左側にあるものは食べないとか、左から声をかけても声をかけた人がどこにいるのかわからず、正面や右側だけを探すといったことが起こる。
● AYAちゃん「実際どういうふうに見えるのか、患者さんの立場になってみないとわからないですねぇ。それにしてもいろんな後遺症が起きるんですね」
脳卒中になった患者さんが、一人で全部これらの後遺症を抱え込むわけじゃないからね。脳に起きる障害の場所と程度によって、後遺症の現れ方は人それぞれなんだよ。そのほかにはよく、口のまわりや手足のしびれを訴える患者さんが多いね。それからさまざまな感覚が鈍くなる患者さんもいる。
● AYAちゃん「鈍感な人はよくいますけど…」
そういう意味じゃなくて。たとえば、温かさや冷たさを感じる温度覚が鈍くなると、お風呂のお湯が熱くても分からずに入って大やけどをすることがある。それから痛みを感じる感覚が鈍くなると、台所で包丁を使っていて手を切っても気づかず大けがをすることもある。
● AYAちゃん「わっ、そりゃ大変。感覚が鈍くなると命に関わることもあるんですね」
脳卒中の後遺症というのは、複雑でさまざまなものがあって、触れていくときりがないからここまでにするけど、あとどうしても触れておきたいものがあるんだ。
● AYAちゃん「随分引っ張りますね。それは何ですか?」
( 約一ヵ月後に続きます )
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