相田みつを・山種美術館、古賀政男音楽博物館、東京オペラシティアートギャラリー、ICC ウォーキングストーリー
こんにちは。
相変わらず、伝家の宝刀、「ぐるっとパス2007」をフルに活用して、美術館、博物館を見まくっています。
こんな芸術三昧の秋は当分ないだろうと思いつつ、果たしてどれだけ記憶に残るだろうと危惧しつつある今日この頃です。
なんと、先日の土曜日は、一日に5つのミュージアムを回ってしまいましたぁぁぁぁ~
こんなに憑き物に取り付かれたように東京をぐるぐる回るのも、大枚2000円を払った分、見られる展示は全部見てやろうというオイラの貧乏根性がルーツにあるのですね~。
芸術的な感性はともかく、心肺機能と脚力だけは向上しておりまする。
…ということで、休日なのに早起きして向かったのは、相田みつを美術館。
早く行き過ぎて、開館時間の午前10時まで待つことになってしまいました。
でも場所は、東京国際フォーラムの地下一階。船の竜骨を下から眺めるような天井のデザインですよね。
その迫力に圧され、ボーっと見上げているうちにあっという間に時間は経ちました。
相田みつをという名前は知らなくても、この独特の字体はご覧になった方もあるはず。
美術館の中は撮影禁止でしたが、この書だけは自由に写真に撮ってもいいそうなのでお言葉に甘えてアップしますけど。
書を見るだけの美術館が、こんな東京の一等地にあって繁盛するのかなと思っていました。
ところが、朝早いのに入館者が引きも切らない。女性、とくに若い女性が大勢訪れているのが印象的でした。
作品を見ているうちに、それも納得できましたね。
書家だけではなく、詩人としての側面もあって、その書と詩がストレートに心に訴えかけてくる。
略歴を拝見すると、曹洞宗のえらいお坊さんに師事して仏法を長く学んだ人だとか。
相田みつをの遺品である文庫本の「正法眼蔵」も展示してありましたけど、書き込みや手垢にまみれ、相当勉強されていたのがうかがえました。
仏法の教えをベースにして、やさしくわかりやすく私たちに健やかに生きる術をアドバイスしてくれているのか、と…。
苦しいときやつらいときは、泣いても愚痴をこぼしてもいいからとにかく生きて行こうみたいなニュアンスの言葉があったと思います。
オイラが書くと全然その感動が伝わってきませんけど、苦しみや悲しみを乗り越えた人だけが持つやさしさが、その書体と詩の中に凝縮されていました。
苦しみや悲しみを一端受け入れることによって、心がしなやかに対処できるのかなと考えたりして。
ところで恥ずかしながら、相田みつを、って女性だと思っていました。
実は、いつも凛として、背をしゃんと伸ばして歩くスリムなおじさんだったのですね。
若い頃から書の達人だったそうですが、書だけではまだ食べられない頃、商店を飛込み営業して包装紙のデザインを手がけたこともあったそうな。
今でも、和菓子の包装紙などで使われているそうですね。
つらい飛び込み営業を経験したからこそ、書や詩にも温かみが感じられるのかも。
現在、いろいろな悩みがある人は、ここに来て作品を眺めているとジーンと来るのがわかりました。
営業マンの側面があるということと貧乏だったということで、相田みつをに親近感を覚えたオイラは、次の美術館へ向かいます。
地下鉄に乗って向かったのは、山種美術館。
ここはご存知、山種証券の創業者、山崎種二が作った美術館ですな。かつて兜町にあったとき、何度か行ったことがあります。
行った日は、日本画の川合玉堂の企画展が行われていました。こちらもさすが日本画の巨匠だけあって結構混んでいましたね~。
どちらかというと、オイラは日本画より洋画のほうが好きですな。全部同じに見えると言うのは、いかにもトーシロー的見解ですが…。
最初は、なんでも鑑定団の鑑定士みたいに、「ほう~、これはいい仕事していますな」なんて気分で見ているうちに、一つひとつの絵の迫力に魅了されました。
やはり絵の題材や色使いに安心感というか、親近感を覚えます。
美術館で見るならやはり洋画だけど、くれるというのなら日本画をもらうかも。
家に飾って、毎日見ていると気持ちをより豊かにしてくれそうです。ま、こればっかりは好き好きでしょうけど。
それにしても、川合玉堂は83歳で亡くなられたそうなのですが、死ぬ間際に描かれた松の絵がすごい迫力で、絵が若々しいのに驚きました。
日本画家は、洋画家に比べ長生きの人が多いような気がしますね。
画風と長寿との関係を誰か研究しないのかなと思いながら美術館を後にしました。
またまた地下鉄を乗り継いで、今度は代々木上原に。
駅から歩いて3分の好立地にあるのは、古賀政男音楽博物館。
ここは以前、音楽家としてはじめて国民栄誉賞を受賞した古賀政男の自宅のあった場所だとか。
中へ入ると受付の親切なおねーたんが館内の説明をしてくれました。
古賀政男だけではなく、音楽博物館というネーミングからも、日本の大衆音楽文化のミュージアムという側面もあるらしい。
一階は中規模のコンサートホールで、行った日はカラオケの全国大会の地区予選が開催されていました。
上にあがると、日本の大衆音楽文化を育てた功労者の紹介がされています。
野球殿堂みたいに、それぞれ功労者のレリーフが飾られていました。
作詞家や作曲家、歌手の人たちですが、歌手で知っている人は3分の2くらいでしょうか。作曲家はずっと少なく、作詞家はほとんど知らない人ばかり。
作詞家や作曲家がいなければ歌ができないわけですから、スポットライトを浴びる歌手と同じようにいつまでも記憶に残すのは大切なことなのでしょうね。
館内には、当時の古賀政男の私邸の模型や書斎、日本間を再現した展示もありました。
当時の私邸は延べ千坪の敷地面積があったとか。
そこに有名な大川栄策などお弟子さんの部屋などあって相当な豪邸だったというのがわかります。
古賀政男は、若い頃離婚してからずっと独身だったらしい。しかも、子供の頃から大学を卒業してヒット曲が世に出るまではすごい貧乏だったと聞きました。
しかも、その不遇の境涯に耐えられず若い頃、自殺未遂をしたこともあったそうですね。
古賀メロディーとして、オイラが子供の頃見ていた番組では、歌謡界の大御所といった貫禄でしたから意外な一面を見た気がしました。
また、音楽博物館だけあって、いろんなCDを聞くこともできるんですよ。
ボランティアの人から勧められて聞いた石原裕次郎の「影を慕いて」は絶品でした。
石原裕次郎って、こんなに唄がうまかったんだと改めて気づきましたね。
ほかにも、自分の歌ったカラオケをオリジナルCDにできるスタジオもあったりして、歌謡曲ファンにはたまらない魅力だろうと思いました。
オイラも楽しかったですが、古賀メロディーよりかなり後の世代なので、昭和40~60年代の歌謡曲の博物館を作って欲しいと思いました。
今に、たのきん音楽博物館や聖子ちゃんミュージックシアターなんてものができると思うのですが…。
でも、すでに殿堂入りしてしまうのもなんとなく寂しいような。
古賀政男音楽博物館を出て、今度は結構距離がありましたがテクテク山手通り歩き、東京オペラシティーを目指します。
東京オペラシティーは、西新宿にある複合文化施設。
NTT東日本の本社のほかに、コンサートホールやアートギャラリー、NTTのインターコミュニケーションセンターなど文化施設のデパートのような趣です。
オペラシティーのタワーは、地上54階、高さ約234mもあるらしい。
オイラはまず、インターコミュニケーションセンターへ行ってみることにしました。
どこも横文字ばかりが並ぶ作品が多くて、見学者は若者ばかり。
ここにある作品はどう表現していいものか、迷ってしまいますね。
言葉で言い表せないからこそ、現代美術なのだと思ってしまったり。
アート&テクノロジーゾーンでは体験型のメディア・アートがたくさん展示されていました。
デジタル技術を現代アートに組み込んだと言ったらいいでしょうか。
音の出ない部屋があったり、デジタル映像の大暴風雨があったり、遊園地のビックリハウスみたいな部屋があったり、ちょっと一言では言い表せませぬ。
これは実際に見て体感してもらうしかないっす。
企画スペースでは、真っ暗な部屋の天井にたくさん水槽が置かれていて、煙のように濁った水に映像が映されていました。
それを見学者は、みんな車座になって寝転び、下から眺めるというコンセプト。
真っ暗な部屋に入って目が慣れてくると、若者たちがずらっと寝転んでいる姿にギョッとなりました。
昔見た反戦集会みたいだと…。
オイラも寝転んで見たのですが、意味が分からない映像と英文が映されていましたね~。
語学力があればわかったのかもしれませんが、誠に不思議な体験でした。
そして本日最後に行ったのは、その下の階にあるアートギャラリー。
当日は、北欧モダンという名前の企画展で、北欧諸国のデザイン&クラフトが展示されていました。
いわゆる食器やいすなどの生活製品ですね。
これは期待していたより面白かったです。
朝食や昼食は、こんな素敵なデザインの食器と家具に囲まれて食べたら気分よく毎日が過ごせそう。
日本で今売られている洋食器よりも北欧モダンというデザインの製品に一票入れたいです。
それはパンフレットに書かれていたシンブルなデザインと簡素なフォルム、あたたかみのあるテイストにオイラの好みがビビビと来たからでしょうけど。
それにしても、ミュージアムを回りすぎて、頭の中身がシェイクされた一日でした。
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