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世田谷文学館、芦花公園、井の頭公園 ウォーキングストーリー

 こんにちは。

 ぐるっとバスのクーポン券が残り少なくなってきました。

 楽しかったミュージアムめぐりもあと少しで終わりかと思うと、チケットが切り取られるたびに身を削られるような気分になる今日この頃です。

 来年、また2000円を出して買えばいいのだけれど…。

 さて、今回オイラが行ったのは、東京西部の京王線沿線。

 三鷹や吉祥寺、そして世田谷に点在するミュージアムを一気に回ろうと思ったのですね~。

 まず、オイラが向かったのは世田谷。

 ぐるっとパスで入れる世田谷のミュージアムは三つありますが、すべて以前入ったことがある。

 世田谷美術館へは再度行ってみたかったですが、場所と時間とオイラの興味を考えて、世田谷文学館へ行くことにしました。

 渋谷から明大前で乗り換えて、芦花公園駅に降り立ちます。

 世田谷区の人口は、東京23区中最多の85万人超で、福井や徳島、高知、島根、鳥取県の人口も上回るとか。

 最近はお洒落なイメージが定着していますが、江戸時代から明治・大正までのどかな農村が広がっていたところみたい。

 昭和の終わり近くでも、畑を多く見かけました。

 今は住宅やマンションが建ち並んでいますが、緑が多いという点では昔からのイメージは変わっていませんね。

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 そんなことを思いつつ、駅前の通りをぶらぶら歩いて世田谷文学館へ着きました。

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 なぜ世田谷に文学館?と思われるかもしれませんが、多くの文人が世田谷周辺に住んでいるのだとか。

 また、小説の舞台として描かれることも多いらしい。

 たとえば、古くは芦花公園の名前の由来ともなった明治のベストセラー作家徳富蘆花。

 山田風太郎、林芙美子、竹久夢二、遠藤周作、坂口安吾、永井荷風、北杜夫などそうそうたる作家が世田谷を舞台に小説を書いているのですね。

 それから村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」も世田谷が舞台なのだとか。

 あのゆったりゆっくり時間が流れてゆく住宅地の描き方は、世田谷界隈の雰囲気と似ているなと妙に納得してしまいました。

 世田谷にある都内屈指の高級住宅地、成城には作家も多く住んでいる。

 たとえば、故大岡昇平や大江健三郎の自宅もあるのだとか。

 それはともかく、オイラの好きなミステリーの舞台としてもいろいろ登場します。

 かなり昔ですが、仁木悦子の乱歩賞受賞作「猫は知っていた」や大藪春彦「蘇える金狼」もそうだそうで、関連する展示品が興味深かったです。

 それから何といっても、横溝正史。

 オイラの高校時代、大ブームになりましたね。映画を見たり、文庫本を次から次に買ったり、青春時代の思い出の一つです。

 本陣殺人事件、獄門島、三首塔、犬神家の一族、悪魔が来りて笛を吹く。

 どれもワクワクしながら読みましたが、やはり八つ墓村が一番面白かった。

 ミステリーが好きなわりに、面白く最後まで読めた本は多くないのですが、これはエンタテイメントとしても超一級品だと思います。

 それはともかく、金田一耕助の事務所が世田谷の成城の近くにあるという設定だったとか。

 ファンの一人としてそれは知りませんでした。

 今ならお洒落なオープンカフェの上のレンガ色のマンションに事務所があるというイメージで、着物ともじゃもじゃ頭の探偵さんとしては似合わないですね。

 江戸川乱歩の直筆原稿も興味深かったです。

 また、撮影所が世田谷にあった関係で、ゴジラの本物の着ぐるみが展示されていましたが、さすがにモノホンはすごい迫力。

 これを着て演技していた俳優さんのご苦労も偲ばれました。

 世田谷文学館を出て、駅名の由来ともなっている芦花公園へ行ってみることにしました。

 さきほども触れましたが、ここは明治から大正にかけてのベストセラー作家だった徳富蘆花と夫人が後半生を過ごした住まいと庭、田んぼのあったところ。

 蘆花は、「不如帰」や「みみずのたはこと」などの名作があるらしいのですが、文学史の中でしか知りませんでした。

 でも、当時はまだ草深い農村だったとしても、8万平方メートルに及ぶ広大な土地を買って、晴耕雨読の生活を続けていたわけですか。

 ものすごく本が売れたからできたのでしょうね。

 夏目漱石が住んでいた漱石山房と比べていいのかどうかわかりませんが、土地の広さという点ではスケールが違います。

 ここには、蘆花が住んでいた当時の家が残っているんですよ。

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 母屋と秋水書院、梅花書屋と名付けられたかやぶき屋根の民家風の小ぶりの建物が三つ。

 それぞれを屋根つきの廊下で結んでいるのですな。

 廊下が長くて、広くて、部屋としても利用できるなと思いました。

 ここに暮したら、まわりの紅葉の景色がそれぞれの建物から見回せて、とてもリッチな気分になりそう。

 ただ、古い家だから寒いっす。

 当時は、地球温暖化は関係なかったでしょうし、火鉢などでこの寒さをしのぐのは大変だったでしょうね。

 五右衛門風呂の風呂場も広々としていますが、冬場は隙間風も入って凍えてしまうだろうと思いました。

 まわりは木々の美しい広大な広場になっています。

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 この辺り一帯は、昭和11年の蘆花没後、夫人から当時の家屋、耕地など旧邸地の一切が東京市に寄贈されたそうな。

 環状八号線沿いの一等地に、これだけの広さの公園が残ったのですから感謝しないといけませんね。

 環状八号線の歩道を歩き、八幡山駅から京王線を乗り継ぎ、井の頭公園駅へ向かいます。

 東京の紅葉の名所として知られる井の頭公園は、木々が赤や黄色に色づいておりました。

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 ちなみにこの写真は、晩秋の風景ですので念のため。

 再びぐるっとバスを使って、井の頭自然文化園に入ります。

 井の頭公園といえば、まず池を思い浮かべる人も多いはず。

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 井の頭池は、初めて江戸にひかれた水道である神田上水の源で、江戸市民の水がめでもあったのですね。

 「井の頭池」の命名者は、三代将軍徳川家光だとか。井戸の頭という意味でつけたのですかね。

 そういえば以前、井の頭公園で一緒にボートに乗ったカップルは別れるという俗説でも知られていました。

 前回来たときは、中年の夫婦と思われる男女が、終始無言で水に浮かんでいる姿を目撃。

 別れたかったのかと、邪推してしまいましたが…。

 行った日は寒かったので、さすがにボートに乗っている人はいませんでした。

 落ち葉の舞い散る哀愁の公園を歩きます。

 園内では、白鳥たちが気持ち良さそうに水と戯れていました。

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 井の頭自然文化園なんて、ファジーなネーミングがつけられていますが、ここには動物園と名付けてもいいほど数多くの動物がいますね。

 水生物館の中で見つけたのが、このウシガエル。

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 写真ではわかりづらいですが、ハンドボールくらいの大きさがありました。ここまでデカイと恐ろしさも感じます。

 鳥たちのいる分園を出て、歩道橋を上って吉祥寺通りを渡り、本園に向かいました。

 ここでは主に哺乳類が見られるのですね。

 カモシカやイノシシ、キツネ、タヌキ、アライグマ、アナグマといった動物園常連の面々は、この寒さに縮こまっている。

 元気がいいのは、このヤマアラシぐらい。

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 近くで見ると、思ったより大きくて、ミニ怪獣みたいだと思いました。

 とげの先が釣り針のように、一度刺さったら抜けないような構造になっていて、近くによるとそれを逆立てて威嚇するそうな。

 井の頭公園といえば、ゾウのはな子を忘れてはなりませぬ。

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 オイラのブログ、二回目の登場っす。

 寒いからか、今日は屋内にいました。

 逆に近くで見られて、その大きさを実感しましたね。

 見ていませんが、最近、はな子を話題にしたテレビドラマも放映されたとか。

 はな子はかつて、自然文化園に忍び込んできたセールスマンと、お世話になっていた飼育係を踏んで死なせてしまったことがあるらしい。

 当時は、「人殺しのゾウ」として恐れられたそうですが、どちらも目撃者はいなくて、その真相はわからないとか。

 今では、歯が抜け落ちて、人の世話がないと生きられない要介護状態だそうな。

 飼育されている期間としては、国内で最長になる高齢のゾウですが、そのミステリーとともにいつまでも記憶に残るゾウだと思いました。

 大きなゲージのなかで、放し飼いにされているリスたちのすばしっこい動きに目を回した後、もうひとつの呼び物である彫刻園に行って見ることにしました。

 ここには長崎の平和記念像で有名な北村西望の彫刻作品が多数展示してあるのですね。

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 人間のもつ力強さとやさしさを表現しているとその作風から感じました。

 それにしても、巨大な吹き抜けの空間にある平和記念像は長崎と同じ大きさ。

 平和を守ろうとする迫力や執念すら伝わってきますね。

 そして、その記念像を作った巨大なアトリエが園内にありました。

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 工場のような木造の巨大な吹き抜けの空間に圧倒されました。

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