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決定!私が、読んで面白かった小説大賞!!(2007年下半期~2008年上半期)

 こんにちは。

 暑い日が続きますね。 

 今日はいよいよ「私が、読んで面白かった小説大賞」の発表です。

 前ふりが長くなるとまた終わらなくなるので、今回はいきなり行きまっす。

 ブックレビューも書かないといけないし…。

 オイラが2007年7月から2008年6月にかけて読んだ本をもう一度書きますと、以下の通りです。
 

7月
 神の子供たちはみな踊る 村上春樹
 生首に聞いてみろ 法月倫太郎
 ミロクの掌 安孫子武丸

8月
 セリヌンティウスの舟 石持浅海
 カンガルー日和 村上春樹
 野ブタ。をプロデュース 白岩玄
 隠し剣孤影抄 藤沢周平
 スイス時計の謎 有栖川有栖

9月
 黒祠の島 小野不由美
 時の密室 芦辺拓
 ブルータワー 石田衣良
 信長の棺 加藤廣
 容疑者Xの献身 東野圭吾

10月
 半島を出よ(上) 村上龍
 半島を出よ(下) 村上龍


11月
 俄(にわか) (上) 司馬遼太郎
 俄(にわか) (下) 司馬遼太郎
 19歳の肖像 島田荘司
 日本殺人事件 山口雅也
 菜の花の沖 (1) 司馬遼太郎

12月
 菜の花の沖 (2) 司馬遼太郎
 菜の花の沖 (3) 司馬遼太郎
 菜の花の沖 (4) 司馬遼太郎
 菜の花の沖 (5) 司馬遼太郎


2008年上半期

1月
 菜の花の沖(6) 司馬遼太郎
 乱鴉の島 有栖川有栖
 顔のない敵 石持浅海
 犯人に告ぐ 雫井修介


2月
 妖怪(上) 司馬遼太郎
 妖怪(下) 司馬遼太郎
 生協の白石さん

3月
 司馬遼太郎と寺社を歩く
 風に舞い上がるビニールシート 森絵都
 殺人方程式 綾辻行人
 切り裂きジャック百年の孤独 島田荘司

4月
 スラッシャー 廃園の殺人 三津田信三
 まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん
 平将門 吉川英治
 龍臥亭幻想(上) 島田荘司

5月
 龍臥亭幻想(下) 島田荘司
 Yの構図 島田荘司
 秋汎狩り 佐伯泰英
 消えた直木賞
 吉原手引草 松井今朝子
 
6月
 山魔の如き嗤うもの  三津田信三
 天下城 (上) 佐々木譲
 天下城 (下) 佐々木譲
 贄門島 (上) 内田康夫
 贄門島 (下) 内田康夫



 このノミネート作品の中から、ベスト5が決まるのですね~

 皆さんが支持されている本が、オイラのベスト5にはあまり入っていないようなので、改めて自分が変人であるということを実感して落ち込む今日この頃。

 決して、コメントの予想からはずしてベスト5を選んだわけではありませんので念のため。

 いつも、読んだ本のノミネート作品をパソコンで打っているときに、ベスト5を先に決めてしまうのです。

 と言っても、それぞれ評判になった本ばかりでいろいろ悩みました。

しかも今回は一年分ですからさらに難しいっす。

 しかし、清水の舞台から飛び降りる気持ちになって、ビジベンが完全自己チューで選ぶ「私が、去年読んで面白かった小説大賞 2007年下半期~2008年上半期」は以下のように決定しましたぁぁぁぁぁぁぁ~。 


 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ… ( ← ドラムの音?)




第五位
 菜の花の沖  司馬遼太郎

 江戸時代の廻船商人で、のちに蝦夷地の開発にも尽力した高田屋嘉兵衛を主人公にした歴史小説。見なかったですが、竹中直人主演でドラマ化もされましたね。

 ホントは戦国時代や幕末に生きた武士の波乱万丈の生涯を描いた作品が好きなのですけど、波乱の生涯という点では勝るとも劣らないと思いました。子供時代の淡路島の風習なんかも面白かったです。

 江戸時代の船や航海術の薀蓄など、一級のエンタテイメントでありながら、歴史や民俗学の知識も増えると言う一粒で二度おいしい司馬作品の魅力がとくに現れている作品だと思いました。

 ただ、日本とロシアとの接触の歴史は、「余談だが…」の枠を大きく越えて、途中から小説というより延々と論文を読んでいるような気分になったかも。

 小説としての流れや完成度を度外視しても、北方領土に対する強い思いを司馬さんは伝えたかったんでしょうね。

 高田屋嘉兵衛は幕府の役人ではないし、強い権限を持っているわけではないけれど、お国のため、函館の発展のためと結果的に多くの功績を残しました。

 今の時代に、こんなグローバルな視点で企業を運営し、自分の損を承知で国のために尽くす商人は果たしているのだろうかと考えます。

 嘉兵衛が心血を注いだ高田屋はその後なくなってしまいますが、司馬作品の中で自己チューの大企業より、はるかに長く生き続けるのだろうと思いました。



第四位
 信長の棺 加藤廣

 信長や秀吉、家康にまつわる本は、星の数ほどあります。3人の新しいエピソードはもうお目にかかれないのではないか、というくらいいろんな本を読みました。

 でも、こういうちょっと変わった切り口だとついつい引き込まれてしまいますね。

「信長公記」の著者・太田牛一を主人公とした点も興味深い。

 小泉純一郎元内閣総理大臣が愛読書にもあげて話題になりましたっけ。

 この本の魅力は、本能寺の変で信長の遺体が発見されなかったというわりと有名な事実がベースになっています。

 光秀の娘婿で、これまた有名人の明智左馬助光春が数日の間現場に留まって、信長の遺体を徹底的に探し続けたけれど発見されなかったそうなんですよ。

 現代でも火災現場からは焼死体が発見されますし、確かに歴史好き、ミステリー好きのオイラでは身を乗り出すテーマ。明智光秀にとって、信長の遺体発見は最重要課題の一つだったと言うこともわかります。

 ネタバレになるから書きませんけど、本ではちゃんとミステリー的な解決がなされている。一応トリックもあるのですね。

 ただ、多少こじつけだという批判もあるようで、その点はオイラも否定はしませんけど…。

 それはともかく、オイラがすごいと思ったのは著者の加藤廣さんの年齢。

 1930年生まれですか。

 そしてこの作品によって作家デビューを飾ったときは75歳なのですね。

 歴史ミステリーは、歴史の信憑性とミステリーのプロットなどいろんな制約があって、普通の小説を書くより骨が折れるような気がします。

 オイラも努力すれば、まだまだ四半世紀以上、いろんなことで頑張れるんだと希望が湧いてきました。

 これからも頑張って作品を世に出して、多くの中高年に希望を与えてほしいと思いましたね。



第三位
 容疑者Xの献身 東野圭吾

 ご存知、ベストセラー作家東野圭吾の本格ミステリ大賞と第134回直木賞受賞作。

 何度も候補となりながら涙を呑んできた作家ですが、世情評価の高い「白夜行」でも「秘密」でもなく、この作品で受賞というのは、読んでみてなるほどと思いました。

 宮部みゆきも「火車」「模倣犯」といった代表作ではなく、従来とは少し文体・作風を変えた「理由」で受賞しましたからね。本人も書き出しは、松本清張の「真似っこ」だとどっかでコメントしていたような。

 また浅田次郎も「蒼穹の昴」ではなく、受賞作が「鉄道員」というのも、その延長線上にあるのかもしれませぬ。

 この作品は、福山雅治がドラマで演じた天才物理学者、湯川が登場しますが、なんといってもタイトルにもある「容疑者X」の存在感がすごい。

 まさに、「容疑者X」の献身。

 他人に対して、ここまで奉仕する人間がいるのかなぁという余韻のインパクトは独特でした。

 容疑者Xの心情の変化をあえて書かず、読者にゆだねる形にした点が成功したのでしょう。

 その余韻が、直木賞の選考委員にとってこの作品を選ばせたのではと感じます。

 東野圭吾のこの作品、宮部みゆきの「理由」、浅田次郎の「鉄道員」などの受賞作の共通点がこの辺りにあるような。

 作者による感動の押し付けが感じられにくい作品といいますか。

 直木賞選考委員も同業の作家。

 作家の技法によって感動させられてしまうと、作家の掌に乗せられたという抵抗感が起きるのではないか、と穿った見方もしてみたくなります。

 それはともかく、こういう面白い読後感の作品は滅多にないと思いますので、お勧めです。
 ブックレビューが長くなったので、1位と2位の発表ができそうにありませぬ。

 ベスト3なら恰好がつくのですけどね。

 決して引っ張るつもりはないのですが、ベスト2の発表は次回ということで…。

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