私が、読んで面白かった小説大賞 グランプリ発表!!(2007年下半期~2008年上半期)
こんにちは。
ずっと発表を引っ張り続けていたら、とうとう北京オリンピックが開幕してしまいました。
ゆっくりテレビ観戦をするためにも、「私が、読んで面白かった小説大賞」のグランプリを発表しなければと考える今日この頃。
私が2007年下半期~2008年上半期の間に読んだノミネート作品は全部で50冊。
それはこちら。
その中で、ベスト5のうち、3~5位は以下のように決定したのでした。
第五位 菜の花の沖 司馬遼太郎
第四位 信長の棺 加藤廣
第三位 容疑者Xの献身 東野圭吾
さて今日は、第二位からの発表です。
それでは…。 第二位 天下城 佐々木譲
図書館ではじめて目にした本。
オイラの場合、「城」の名がついていると条件反射で目が行ってしまいます。
この作品の第二位は、さすが自己チューランキングと言われても仕方ないでしょうね。
おそらく、ほかの人が選んだらベスト5には入らないかも。
でも佐々木譲は、「エトロフ発緊急電」や「ベルリン飛行指令」などで知られる冒険小説作家。両方とも長い作品でしたけど、重厚で壮大なテーマと細部にわたる臨場感で一気に読むことができました。
どちらも戦時中の日本を舞台にした作品だったので、戦国時代の歴史小説はちょっと意外でした。
城をテーマにした作品は、城ヲタクとして評価がどうしても辛くなるのです。
が、しかし、さすが第一級のエンタテイメント作家の作品だけあって楽しく読むことができました。オイラの知っている限り、それほど話題にならなかったのは、主人公が名もない石積み職人だからでしょうか。
でも、実際城を作るのは武士ではなく、これら名もない職人衆ですからね。視点が変わって、オイラには新鮮に映りました。そういえば、以前読んだ「火天の城」も安土城を作った大工の棟梁が主人公だったような。
「火天の城」を書いた作者も相当築城技法について勉強したそうで、その蘊蓄がまた面白かったのですが、この「天下城」も当時の石積みの技法が語られています。
佐々木譲は「技術系の人にも読んで欲しい」と言っているくらいだから相当自信を持って書いたのだと思いました。
主人公は武士を捨て、近江の石積職人集団として日本一だった穴太衆(あのうしゅう)に身を投じる戸波市郎太。
武田の金山で奴隷にされたり、朝倉氏の館や堺へ行ったり、若き日の信長に出会ったり、城にまつわる場所にこう都合よく行けるのかなと読みながら思いました。
戸波市郎太って、作者が創作した架空の人物なのですね。
戦国大名といったスーパースターならともかく、一般庶民を主人公にする場合は、劇的な出会いを創作しなければ小説として読者を最後までつなぎとめるのは難しいのでしょう。 天下城として登場する安土城は、まさに独創の城。自分の経験から行っても変わった城にうつります。
この城こそ再建して、信長の天才性をあらためて感じたいと思いました。
…ということで、いよいよ一位の発表っす。 並み居る強豪を抑えて、グランプリに輝いたのは…
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ… ( ← ドラムの音?)
ハッスル!「老健」- 介護老人保健施設のすべてがわかる本 - ビジベン著
あれっ? おかしいぞ。どっかで見たような本がいきなり出てしまい…。
ウィルスに感染したのかしらん。
ずっこけて、またパソコンの角に頭をぶつけた方もいらっしゃるかもしませんね。
申し訳ございません。
実は前回味をしめ、これがやりたくて今回も引っ張ったのでした。
でも、この本。福祉施設の方たちからはドキュメンタリータッチでなかなか面白いともお褒めの言葉を頂戴しているのです。オイラのエピソードもいろいろ書いてありますし…。
そんなことより、今度こそグランプリ作品を発表しないといけないのでした。
一流作家の書いた有名な作品にオイラが優劣をつけるなんて、そんなことして果たしていいのだろうかと思いつつ、どーせオイラは素人だし、法律に違反するわけでもないから、そんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ、はーい、おっぱっぴーと言っていた小島よしおみたいに一発屋で終わることを覚悟しつつ、清水の舞台から飛び降りた気分になって、ビジベンが選ぶ「私が、面白かった小説大賞 2007年下半期~2008年上半期」は…
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ…( ← 再びドラムの音?)
犯人に告ぐ 雫井修介氏に決定いたしましたぁぁぁぁぁぁ~
第一位 犯人に告ぐ 雫井修介
今回はあまり、意外な一位ではなかったかも。
第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位、「このミステリーがすごい!」第8位…。
映画にもなったりして、十分読者からの支持を集めている作品ですからね。
皆様の予想に反する結果となって、とても心苦しいのですが…。今回はちょっとまとも過ぎたのではないか、と反省しています。
でも、単純に面白いというだけの基準なら、この一年で読んだ本の中で一番楽しめました。
最初の30分で、一気に引き込まれましたね。これはもう、グランプリ間違いなし、と…。
最近は、ミステリーを読んでも、ワクワク興奮する機会が激減してしまったような。
子供の頃読んだ、ポプラ社のルパン全集。ジュール・ベルヌのSF。偕成社から出ていた子供向きの歴史小説。十代から二十代の初めにかけて読んだ横溝正史の推理小説。 読む本、読む本、みんな面白かったけれど、最近、没頭して読めるような面白いミステリーに出会えるのは、年に一冊あるかどうかでしょうか。
耳年増というか、本年増になったのかも。
昔は、内田康夫の浅見光彦シリーズが好きで、かなり面白く読めたのですが、最近は物足りなくなってしまいましたし…。
そんなオイラでも、この作品は一味違うと思いました。
連続誘拐殺人事件に際して、現職の刑事がテレビに出演して公開捜査をするという設定が秀逸。
視聴率をとりたいテレビ局とのやりとりも臨場感たっぷり。
犯人を追い詰めて取り逃がすシーンなど、自分のよく知っている場所が事件現場なだけに結構手に汗握るシーンの連続でした。
前半の緊迫感に比べて、後半がややストーリーのテンポが早くなって、臨場感が薄れるという批判もあるみたいですが、全体としてはよくまとまっている。
警察小説というと、第一人者の横山秀夫の職人のような精密な作品が目に浮かびます。
この作品も臨場感と緊迫感あふれるシーンが満載ですが、結構ユーモアのある個所もあって好感が持てました。
チョンボなんとか、というリアルでいたら困るような刑事も、実際にはいるのかも。
エリートや変人の刑事、サラリーマン化した刑事などバラエティに富んだ登場人物を眺めるだけでも楽しめますよ。
…ということで、今回はわりと無難な結果になってしまったと思われる「私が面白かった小説大賞」。
子供時代から好きだった本格ミステリーが入らなかったのは寂しい限り。
個人的には、本格ミステリーで、独創的なトリックと意外な犯人で驚かされたいのだけれど…。
今回ノミネートされた中にも、本格ミステリーは少なからずありました。
完璧なアリバイや破綻のないトリックに力点を置きすぎると面白くなくなるのがミステリー作品のつらいところ。
トリックから作品を作ると、一般社会ではありえない設定になってしまうし。
バランスがいいのは、古い作品ですが、島田荘司の「Yの構図」が楽しめました。 「切り裂きジャック百年の孤独」もそうでしたけど、しっかりとたトリックでありながらなおかつ読んで面白いのは簡単そうでなかなかできないですね。
あと、三浦しをんの直木賞受賞作、「まほろ駅前多田便利軒」もなぜか記憶に残っています。
とりたててたいしたテーマではないのですが、便利屋の実態についてよく勉強しているな、と…。
この人は大学卒業してからすぐ作家になったらしいから、あまり実社会の経験はないんですよね。
それでこんな社会の重箱の隅をつつくような小説を書けるのだからすごいと思いました。
本を読むと、自分の体験できないことを味わえるわけですから、人生を何倍も楽しむことができるのかも。
いや~、やっぱり本って楽しいもんですよね。
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コメント
初めてパソコンいじつてます 内田康夫氏関連でみかけました
最近どの本読もおかなつて悩んでいて ベスト5 参考になりました やつぱり 犯人に告ぐ は読むべきかな と思いました
投稿: D フランシス子 | 2008年8月13日 (水) 23時33分