豪雨とビジベン with 赤坂サカス、六本木ヒルズをゆく
こんにちは。
平成15年8月のある日、神奈川県の相模川の河原にいたとき、集中豪雨の増水で危機的状況に陥ったオイラ。
前回はそこまで書いたのでしたね。
あのあと、もう少し記憶を呼び覚まそうと、当時持ち歩いていた手帳を出してみたんですよ。
ページを開くまでもなく、当時の惨状が手帳本体に現れていたのでした。
集中豪雨の水をたっぷり含んで、ゴワゴワになっている。今でもページを一枚ずつめくるのに苦労する状態。
水性インクで書かれた箇所はロールシャッハテストみたいな模様に。
革の財布も使い物にならなくなったし、ケータイも故障。カバンの中に入れてあった本も水を吸いまくって、見るも無残な姿になったのでした。
それ以後、ユニクロのバーゲンで買った100円のジップパースを、いまだに使わざるを得ない状況に追い込まれたのです。
ファストフードの割引券やポイントカードがたっぶり入るから気に入ってはいるのですが…。
手帳には、『神奈川相模川サンポ。超豪雨、全身ずぶ濡れ。一時間以上も木の下で酷い目にあった』というフレーズが書いてありました。
結局、一時間以上も、暴風雨の中にいたのですね~。
オイラがいた場所が中州みたいになって、川の水がどんどん増水してくる。
雨が防げる場所へ行くには、広い河原を延々と歩き、堤防を越えて、そこからまた住宅地まで土手の上を歩かないといけないのです。
来たときは、20分くらいかかったような。
豪雨の中を行こうかどうか迷っていると、上流からドドドドトドッと水が押し寄せてくる音が聞こえました。
ヤバ!!!
そのときはさすがにあせって、土砂降りの中を強行突破することにしたのです。
しかし、川が増水して流れている箇所を通らねばなりませぬ。
深さがわからないから、杖になる太い枝を拾い、水深を測りながら前進しました。
これが正解だったみたい。
膝ぐらいの深さの濁流でしたが、急に深くなっている箇所が何箇所かあったのです。
そこで転倒していたら、最悪、流されていたかも。
転ばずに、何とか対岸まで到達。あとは泥田のようになった河原をひたすら堤防に向かって歩きました
。
川の中では一度も転ばなかったのに、そこでは足をとられ、ヘッドスライディングみたいな豪快さで何度も転倒。
「七人の侍」の野武士との戦闘シーンみたいじゃ~と思いましたね。
派手な水しぶきをあげて転倒する迫力は、七人の侍のエキストラが務まるのではないか、と…。
泥まみれになりながらも何とか相模川の堤防をこえると、遊歩道沿いに大きな東屋を発見しました。
一時間以上も土砂降りの雨の中にいたから、屋根のある場所というだけで天国のように感じたのです。
うう、助かった~。
捕虜になって拷問をうけたあとのランボーみたいな姿で東屋に入ると、先客が7~8人もいる。
オイラと同じく、雨宿りっすか。
暗いし、雨が目に入って霞がかかったように見えるのですが、色の黒い屈強な若者たちの姿が…。
そこへ、ドッカァァァァァァァァァ~ンと稲光。
怖そうなお兄さんたちが眉をひそめて、オイラを見つめているのがわかりました。
横目で見ながら、囁きあっている。その言葉は、日本語じゃないし、どうやら英語でもなさそう。イランとか、中近東の人たちみたい。
外が土砂降りの東屋の狭い空間。何やら不穏な雰囲気。
逃げ場はどこにもない。
一難去ってまた一難か?
そのとき、一人の若者が立ち上がってオイラに近づいてきました。手には傘がしっかりと握られている。
臨戦態勢で、身構えるオイラ。
すると彼は、傘を差し出しながら、「これ、あげる」と言ったのです。
え~? 傘をくれるの?
悪いからいいっすよ、と固辞するオイラに、「友達がたくさんいるから大丈夫」と傘を握らせてくれたのです。
他の若者たちも、笑顔で「どうぞ使ってください」と言っている。
わぉ、いい人たちじゃん!!!
どこから見ても、それほどお金を持っていそうもない彼らだし、もらうのは申し訳ない。
それじゃ買いますよ、と言って千円札を取り出し、手渡そうとするオイラ。
びしょ濡れの千円札でしたが、いくら渡そうとしても、「いいですから」と受け取ってくれないのでした。
もしかして、日本人より親切なのではないか、と思いましたね。
困っている人、悲惨な人、ドツボにはまっている人を見て、手を差し伸べるのはできそうでなかなかできないこと。
子供時代からプロレスを見て、外人というと悪役レスラーの印象しかなかった自分が恥ずかしかったです。
それだけオイラの姿が哀れな状態だったのでしょう。
30分ほどして雨が上がり、今までの雷雨が信じられないほどの晴天に。泥まみれになったのですが、暴風雨の中を歩いて、洗濯機の中で攪拌されたような状態だったのか、思ったよりきれいになっていたのは驚きました。
今でも、その傘はうちの傘立てにあって、それを見るたびにやさしかった彼らのことを思い出します。
さて、ここからはお散歩ネタ。
こちらも、前回の続きなのでした。
法務省の法務史料展示室を見たあと、国会議事堂方面に向かいます。
福田首相は電撃退陣してしまいましたね。
安倍さんのときもそうでしたが、今回もあまりに唐突。
行った日は夏真っ盛りの頃でしたけど、こんなことになるとは思ってもみませんでした。
国民はもう慣れっこになったのか、安倍さんのときほど非難の声が聴かれないのも哀しい。
裁判所合同庁舎を左手に見ながら歩き、外務省と財務省を隔てる潮見坂を上ると国会前庭の和式庭園。
ここまで来ると、国会議事堂が正面に見えます。
現在の建物は、昭和11年に帝国議会議事堂として建設されたらしい。正面に向かって左側が衆議院、右側が参議院なのですか。
中央塔の高さは、65.45mで、昔はかなり高いというイメージでしたけど、東京にビルがどんどん建つご時勢ではその高さに触れる人はいなくなってしまったような。
国会議員の後援会の人たちを乗せたバスが何台も道に止まっていました。
国会の前を過ぎ、洋式庭園の先にあるのが、憲政記念館。
ここは、昭和45年に、我が国の議会開設80周年を記念して建てられたらしい。
江戸時代、この場所は彦根藩井伊家の上屋敷があったそうで、大老・井伊直弼もここに住んでいたそうですね。
中には、国会の組織や運営などの資料が多数展示してありました。
固いイメージですが、映像資料やシアター、立体ビジョンコーナーもあって、飽きずに眺めることができました。
オイラが興味深かったのが、議場体験コーナー。
テレビの国会中継でよく見る議員の机と椅子が並んでいて、プチ議員体験が味わえるのですね~。
ここにある議員の椅子は、原寸大ですかね。
だとしたら、あまりにも狭いっす。リクライニングじゃないし、結構硬い。
長時間座ったら、腰が痛くなりそう。
ちょっとした映画館の椅子のほうが遥かに快適ですな。
こんな椅子に座りたくて、皆必死に選挙を戦うのだろうかと思いました。
憲政記念館を出て、国会図書館の前を通り、赤坂へと向かいます。
赤坂見附の近くにあるのが弁慶堀。
桜の時期にはよくテレビで紹介されていますが、都心のボート乗り場としても有名ですね。
行った日は、さすがに暑くてボートに乗っているのはおっさんが一人だけ。
ここは釣堀でもあるらしくて、上から見ていたら大きな魚を釣り上げていました。
上を見ると、赤坂プリンスホテルとホテルニューオータニ。
日本一贅沢な釣堀かも。
外堀通りを少し行くと、左手の丘は日枝神社。
赤い鳥居のトンネルを歩いて本殿に参拝します。
ここは江戸城の鎮守として歴代の将軍から崇拝されていたらしい。
宝物殿には、将軍から奉納された国宝、重要文化財の太刀が展示されていました。ちなみにここも無料ですよ。
赤坂通りを歩き、今注目のスポット「赤坂サカス」へ。
それにしても、「赤坂サカス」なんて珍しいネーミング。
ここに来るまで少し迷ったので、「赤坂探す」がその由来かと思いましたが、やっぱし違ったのでした。
調べてみると、赤坂サカスの『サカス』は、桜を咲かすという意味であると同時に、赤坂にたくさんある坂=坂s=『サカス』の意味もあるのだとか。
ふーん、なるへそ、セレブの人たちの考えることは違うニャ。
TBSテレビの本社ビルとリニューアルオープンした赤坂BLITZタワーと赤坂ACTシアターで作った「街」なのですな。
高層ビルとお洒落なテナントのコラボは、六本木ヒルズや東京ミッドタウンで免疫ができていたので、度肝を抜かれるという事態は避けることができました。
テレビやマスコミの加熱ぶりが先行しているという感じはありましたね。
…と、そこにあるコンビニしか利用しなかったオイラが向かったのは、乃木神社。
ここはかつて、乃木大将の屋敷があった場所てすな。
今も残っている建物はログハウス風で、乃木大将がドイツ留学中見たフランスの連帯本部兵舎を自ら模して設計したらしい。
地下、地上2階建てで、それほど大きくなく、質素といっていいかも。
ここは、大正元年、明治天皇に殉じて乃木将軍夫妻が自刃した場所でもあるのですね。
窓越しに自刃した部屋が見えるのですが、夕方になってしまったので乃木邸の敷地に入ることはできませんでした。
何度も訪れたことがあるので、乃木神社に参拝してから、青山墓地へ向かいます。
久しぶりにオイラの家の墓にお参りしたあと、六本木ヒルズへ行ってみることにしました。
一流IT企業の代名詞ともなっていた六本木ヒルズですが、江戸時代は長府毛利家の上屋敷だったらしい。
赤穂浪士の武林唯七ら7人が切腹した場所でもあったのですね。
なんと、先ほど旧宅へ行った乃木希典もここで生まれているのだとか。
六本木ヒルズの庭はかつて大名庭園だったのですね。
六本木ヒルズの森タワーも、威厳を持ってオイラを見下ろすのでした。
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