元銀行員が見た「半沢直樹」考 2 出向編

  こんにちは。

 ご無沙汰しております。

 社会現象まで起こしたドラマ、「半沢直樹」がついに終わりましたね。

 ドラマの影響を受けた現役の銀行員や会社員の悲喜劇がマスコミで取り上げられ、私もコメントを求められたりしました。

 その内容はこちら


 さて、宿敵の大和田常務に100倍返しを果たしたあと待っていたのが、半沢直樹の出向という衝撃のラスト。

 こんな終わり方、納得がいかないと憤慨した方も多いと思います。入り込んで見ていた私も、一瞬、額に青筋が立ちましたね。

 しかし、元銀行員の目から見たら、まさに銀行人事の真実を伝えるエンディングだと思いました。

 もし、半沢が昇進して大和田常務が懲戒免職になるハッピーエンドだったら、リアル感がなく冷めてしまったかも。

 半沢直樹は、元銀行員から見ても理想の銀行員。
 
 半沢直樹が取締役会で訴えた、「黒だと思っているものを白だと詭弁をならべている会議を変えるべきだ」というフレーズでは思わず、「その通り!」とつぶやいてしまいました。

 彼が権限を握って改革に取り組めば、銀行の持つ問題点はある程度解決できることは間違いない。

 しかし、半沢の最大の失敗は目立ってしまったこと。

 くだらないこと書くなよと言われそうですが、日本の銀行では突出して目立ってしまうとまず偉くなれない。

 仕事で失敗して目立つのはもちろんですが、面白いことに、成果を上げすぎて目立っても駄目なんですよ。

 もちろん、営業でトップの成績を上げたり、業務改革で収益を改善させたりすれば評価され、人より早く昇進することは可能です。しかし、それが嫉妬を買うような突出した成果だったら、必ず面白くないと感じる上司は出てきます。

 局地戦では勝利を収めても、長期的な大局として考えると負けてしまうのですね。

 銀行の取締役陣を眺めてみると、協調性のあり過ぎる人たちが並んでいると感じます。

 部下ではなく、上司に対する協調性と言いますか。

 私が仕えた支店長は、半沢が言う「黒だと思っているものを白だと詭弁をならべている会議を変えるべきだ」というタイプの上司でした。

 仕事に対しては厳しかったのですが、部下の一人ひとりに対する気遣いも欠かさない親分肌の人。

 役員になれる十分な実績を上げながら支店長止まりだったのは、上司に対する協調性が欠けていたからなのでしょう。

 半沢が取締役会で常務に土下座を求め、これ以上ないくらい目立ってしまった時点ですでに負けていたのかも。

 

 半沢が出向し、大和田が降格ながらも役員に留まることができたのは、対外的に一番目立ない選択肢を選んだからなのでしょう。 

 大和田が懲戒免職になったら、その理由をマスコミが知ろうとしますからね。 

 

 上に行く人は、自分を目立たせずに、有益な果実を手にする技術に長けています。

 自分は無関係を装いながら、うまく大和田常務を失脚させるような。

 もっとも、それではドラマとして視聴者の共感を得るのは難しいと思いますが…。



 ところで、リンク先の雑誌の記事でも紹介したように、ドラマでは「出向=地獄行き」みたいなニュアンスで使われています。

 雑誌の記事にあった現役銀行員のコメントを引用させていただきますと…

「そもそも大手の銀行であれば、役員になる一部の人間を除くほとんどの社員がいずれは出向する運命。特別なことではないのに、ドラマの中では“出向=地獄行き”のように描かれてしまっているのに腹が立つんです。
 出向が決まった上司に声をかける際の気まずさが飛躍的にアップしましたよ! とぼけたふりをして『ご栄転おめでとうございます』などと言う作戦ももう通用しませんから……本当に『半沢直樹』はよけいなことをしてくれたと若手社員たちは口をそろえています」


 確かに、リアルの銀行では、出向を、それほど重大なマイナス要因とは捉えていません。

 むしろ、働き盛りで出向する場合、「外に出せる銀行員」として一定の評価はされている人たちではないでしょうか。

 冷静に考えればわかるはずですが、出向先はどこも銀行の取引先。取引先の業績が落ち込めば、当然、融資している銀行のリスクが高まるわけで、戦力外の人物を取引先の枢要なポストには送り込めない。

 少なくとも一芸を持っていて、出向先の経営にプラスになるような人材でないといけないわけです。

 出向先で成果をあげて評価され、銀行の役員になった人もいます。銀行よりも出向先の職場の雰囲気がいいと自ら転籍してしまう行員もいるほどです。

 もちろん出向先の社長との人間関係に悩んでいる人もいますが、それは銀行にいた場合でも同じ悩みはあるはず。

 優良な取引先へ出向できた銀行員は、むしろ肯定的に受け取ってもいいのだと思います。


 銀行員が行きたくないところは、むしろ出向よりも内部にあるのですよ。

 私が銀行に勤めていた頃、仕事で失敗しそうになると、「ああ、これで、○○行きだな」などと同僚と話していた部署があります。

 それは本店にある、とあるセクション。

 具体的に書いてしまうと問題があるので伏せさせていただきますが、頭よりも体を使って仕事をする部署です。

 数年前、そこで働いている人たちと話をする機会がありました。

 そのとき、他のエリート部署で働いている人たちよりもよっぽど生き生きと仕事しているのがわかったのです。

 人間関係がすごくよく、仕事の内容はその日で終わり、ストレスを翌日に持ち越さない。

 給料だって他の部署と比べてそれほど差があるわけでもない。

 多少、これまで偏見があったのかと思いましたね。


 一度割り切ってしまえば、うらやましいほどの労働環境なのですが、外部から見ると「半沢直樹」で言うところの「出向」のイメージなのでしょう。

 相田みつをの名言に、『しあわせはいつもじぶんのこころがきめる』というのがありました。

 サラリーマンにとって、もっとも有意義な言葉かもしれません。

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元銀行員が見た「半沢直樹」考

 

 残暑お見舞い申し上げます。

 厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 これだけ暑いと、さすがのオイラも外をほっつき歩くのを自重したくなる今日この頃。

 暑い日は、クーラーの効いた部屋でテレビや読書をするのが一番の贅沢かもしれませぬ。

 ところでテレビと言うと、今、あまちゃんが大人気だそうですが、その視聴率を上回ったということで「半沢直樹」が注目を集めていますね。

 曲がりなりにも、元銀行員としてはこの大ブームを見過ごすわけには参りませぬ。

 銀行を舞台にしたミステリーなので、もしやと思って見ると、やっぱし原作者は池井戸潤氏ですか。

 池井戸潤は、乱歩賞を受賞した平成10年からオイラにとって気になる存在でした。

 実は今から15年以上前に、オイラも銀行を舞台にしたミステリーを書いたことがあったのですよ。

 原稿用紙100枚程度の短編ですが、それを出版社のミステリー新人賞に応募したら、何と2次選考を通ったのですね~。

 さすがに最終選考の一歩手前で落選してしまったのですが、生まれて初めて書いた作品が、250編中の17作品に残ったということで結構やる気が湧いて来ました。

 よし、今度は銀行ミステリーで新人賞を受賞するぞと息巻いていたとき、池井戸潤が「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞したのです。

 その作品を読んだとき、もう銀行ミステリーをオイラが書いても駄目だと諦めましたね。

 オイラの書いた作品がある程度評価されたのは、それまで銀行を舞台にしたミステリーがほとんどなかったのが理由でしたから。

 しかも、池井戸作品は、銀行業務の専門知識とトリックが見事に融合している。銀行業務に対する体系的な知識が豊富にある人なのだと…。

 さすが名門・三菱銀行の元行員は違うと思いました。元銀行員の目から見ても、池井戸作品は現場の雰囲気をリアルに伝えているのがわかります。

 ただ、マニアックすぎて、乱歩賞の受賞から長い間低空飛行を続けていた記憶があります。

 むしろ乱歩賞を同時受賞した福井晴敏のほうが当時は活躍していたかも。ちなみに、福井晴敏の代表作は、『亡国のイージス』と『終戦のローレライ』。

 何十年も定期的に図書館に通っているのですが、池井戸作品は長く、いつ行っても借りられる状態が続いていました。

 半沢直樹の原作の『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』は、特に不人気でしたね~。もう少しタイトルをインパクトのあるものにすればいいのにと、いつも思っていたのですが…。

 やがて、「空飛ぶタイヤ」で注目を集めたものの、やっぱり潮目が変わったのは、「下町ロケット」で直木賞を取ってからでしょうか。

 それからは、いつ図書館へ行っても、池井戸作品は借りられていて、滅多にお目にかかることはなくなってしまいました。

 銀行出身のオヤジでも、当時は見向きもしなかった『オレたち花のバブル組』を、若い女性が電車の中で読んでいるのを見たときは驚きましたが。

 やはり、直木賞プラス人気テレビドラマの影響度ははかりしれないのだと感じました。


 ところで、テレビドラマの「半沢直樹」は、さすがに元銀行員が原作者だけあって、同じ元銀行員の目から見ても納得できるシーンが目白押しです。

 とくに、銀行の人事部からの裁量臨店で、本部の人間が偉そうにドカドカと支店にやってくるシーンは納得でした。

 メガバンクと地方銀行の違いはあるけれど、そういえばあんな威圧的な顔で本店の人たちが検査にやってきたなあと。

 ただ、ドラマとリアルの現場との違いももちろんありますね。

 新規先に5億円の無担保融資を行うのは、さすがにメガバンクでも無理があるでしょう。

 しかも、支店長が一融資課長に、5億円焦げ付きの全責任を押し付けるのはちょっと考えられない。

 銀行の新規融資で、なおかつ無担保の融資になるといろいろな人たちのチェックが入ります。

 今のチェック体制はわかりませんが、オイラの頃は融資担当者が稟議書を書き、まず融資課長がチェックして認証印を押す。次に副支店長や支店長がそれぞれチェックして同じように認証印を押します。その後、本店の融資部で、その稟議書をある程度客観的に立場で審査するのです。

 それぞれ印鑑を押した人がそれぞれ責任を負うわけですから、その時点で連帯責任なのですね。

 もちろん、そのチェック体制をすり抜けて、融資したお金が焦げ付くケースもありますが、一人に責任を押し付けて、それ以外の人たちがすべてセーフということはありえない。

 経験上、もっとありえないのは、融資課長の半沢直樹が昼間からかなりの長時間、自由に外を出歩いたりできる点。

 メガバンクは違うのかもしれませんが、融資課長は頻繁に来客がありますし、大量の稟議書のチェックを行わないといけない。

 資金繰りの厳しいお客さんは、毎日が綱渡りみたいな部分があって、担当者や課長は気が抜けません。

 稟議の決済が遅れると、不渡りを起こす会社も珍しくなく、オイラも稟議書に印鑑を押してもらうために、課長が席にいないと探し回ることもよくありました。

 本来は、5億の焦げ付きの回収だけに集中して仕事している暇はないかも。

 半沢直樹が外をほっつき歩いているとき、部下の行員たちが稟議書を持って、真っ青な顔で探し回っているシーンをイメージしてしまいました。


 でも、ドラマはリアルの世界とは違うと言いましたが、ドラマの世界でもないことがリアルの現場では起こることもありまする。

 以下のエピソードをドラマにしても、あまりにも類型的すぎて面白くないとカットされるのではないでしょうか。

 前にも書きましたが、銀行にはいろいろな検査があります。

 お客様から大切なお金をお預かりしている公的な側面もあって、常に健全な仕事の姿勢が求められるのです。

 外部からは財務省や日本銀行の検査、内部からも本店の検査など定期的に監査を受けます。内部の検査は、本店の検査部にいる同じ行員から検査を受け、いろいろと指導されるのですよ。

 オイラが新人のときに支店に検査が入り、ある検査官から呼び出されました。

 検査を行っている部屋に入ると、肘掛椅子に座布団を二枚重ねにして、ふんぞり返って座っている検査官がいました。

 銀行に入ったばかりで仕事のミスも結構あったので、徹底的に指導を受けました。

 もうほとんど、半沢直樹の裁量臨店状態。


 検査官は、徹敵的に新人を懲らしめて、自分の優位さをさらに高めようと思ったのでしょう。

「ところで、君はどこの大学を出てるの?」

 オイラが答えると、その検査官は勝ち誇ったように、ケッと舌打ちしました。

「私立大学じゃ、数字の計算が苦手なわけだ。入試科目に数学がなかったんだろ?」

 そのあと、その検査官は薄笑いを浮かべながら、今どきのテレビドラマでも言わないような一言を言ったのです。

「俺がどこの大学を出ていると思っているんだ。ふふふ、東大を出ているんだよ」

「?????」

 当時のトレンディードラマにもないような、あまりにもわかりやすいキャラクターに、呆然とするオイラ。

 しかし、そのあと生来のヨイショ魂を如何なく発揮し、検査官の自尊心をさらに高める言葉を連発して危機を脱出したのでした。

 その場からはとりあえず解放されたものの、何か嫌~な気分が残ったのを覚えています。


 しかし、その30分後、その検査官が烈火の如く怒って、「検査の結果を見て、腰を抜かすなよ」という捨て台詞を残して支店を去って行ったのです。

 もうほとんど、遠山の金さんにやっつけられた悪党が「この野郎。覚えてやがれ!」と逃げて行く状態で…。


 その検査官を怒らせたのは、当時の支店の得意先課長です。

 仕事には厳しい人でしたが、プライベートでは部下にはとても優しい人でした。

 しかし、上の人にはズケズケ物を言うタイプの上司。

 その得意先課長も、オイラと同じことをその検査官から言われたそうです。

 それに対する返答は…。


「東大を出て、支店長になれなかったのはお前だけじゃないか!!」


 結果的に、課長のその一言で、オイラのいた支店の検査の評価は最低になり、業績表彰を逃してしまいました。

 しかし、当時の支店長も、副支店長も、一般の行員も、その課長を責める人は一人もいませんでしたね。

 やっぱり、半沢直樹的な人は、いつも時代も好かれるのかも。


…ということで、半沢直樹と同じく、銀行員が活躍する「時代、場所、業種を選ばず、どんな人でも成功する新規開拓営業の教科書」(青月社刊 永嶋信晴著)もよろしければ是非。

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平清盛と新・平家物語2 ~ワイルド清ちゃん、政子ちゃんとエレガント頼ちゃん~

 

 スギちゃんのネタをパクリ続けていたら、ご本家が入院しちゃったぜぇ。

 

 それにしても、10メートルの高さからダイブするなんて、まさにワイルド。

 

 スズメバチに追いかけられて必死で逃げたオイラには、とてもワイルドを語る資格はないと感じる今日この頃です。

 

 ご本家には、はやく回復してほしいと思います。

 

 

 さて、前回の続きの大河ドラマネタ、平清盛と新・平家物語の比較文化論から。

 

 

新・平家物語は、大河ドラマの10作目だったのですね。

 

それを記念して、豪華なキャスティングが話題になったとか。

 

前回も書きましたが、確かに、主役クラスの俳優が顔を揃え、まさに大河ドラマのオールスターゲームを見るような雰囲気でした。

 

配役は、お手数ですが、前回のブログをご覧ください。

 

新・平家物語の視聴率は、平均が21.4%。最高が27.2%。初回が17.3%だったそうっす。

 

視聴率は苦戦していた印象もあったのですが、この数字はやっぱりすごい。

 

これだけのキャストですから、当然かもしれませんが…。

 

しかし、鳴り物入りではじまったドラマですが、当初の評判は芳しくなかったみたいなんですよ。

 

 当時中学生だったオイラでも、まわりの大人たちの悪評を覚えているくらいですし。

 

 理由いろいろあったでしょうけど、もっとも大きいのは。若い頃の清盛がヘラヘラしていつも薄笑いをしている軟弱な人物として描かれていたからだと記憶しています。

 

 当時の仲代達矢といえば、黒沢映画で三船敏郎の敵役を演じたということで、強面のイメージがありました。

 

 どんな迫力ある清盛を演じるのかと思いきや、若いころは綺麗な衣装を着て、品行方正な御曹司として描かれている。

 

 それが、ひ弱な清盛なんか見たくないという意見を呼んだのかも。

 

 当然、その点は、松山ケンイチ演じる平清盛の脚本家や演出家の耳に入っていたのでしょう。

 

 平清盛と新・平家物語の清盛の青年期の描き方はかなり違っていましたね。

 

 新・平家の当初の悪評があったから、若いころの清盛をワイルドな海賊の御曹司みたいにしたのかも。

 

 オイラには、ゲームに登場する勇者みたいに見えましたが。

 

 歴史上の英雄の若い頃をワイルドに、言い換えれば汚らしく描くのは視聴者の共感を呼ぶという固定観念があるのかもしれませぬ。

 

 みんな関白になった秀吉より、蜂須賀小六たち野武士たちと一緒になって走り回っていた頃の日吉丸や木下藤吉郎のほうが好きですし。

 

 信長も、青年期は汚いのが定番ですし。

 

 それにしても、先週の北条政子の登場シーンはワイルドすぎるのではないか、と…。

 

 志村けんのバカ殿様に出てくる優香姫をイメージしてしまったのは、オイラだけでしょうか。

 

 

それはともかく、史実は言うまでもなく、巨匠・吉川英治原作の新・平家物語が近かったのでしょうね。

 

ワイルドは嫌いではないけれど、あまりパターン化しすぎるのも芸がなさすぎるような気がします。

 

 

ところで、平清盛の始めの頃、どこかの市長が「画面が汚い」と言ったことがありましたね。

 

 オイラは汚いとは思いませんでしたが、なんか白いベールがかかっているなという気はしました。

 

 経験はないけれど、きっと軽い白内障の患者さんは、こんな見え方なのではないかと思いながら見ていたのです。

 

 近くはわりとよく見えるのですが、背景がぼんやりして見え辛く感じたり…。

 

 もしかして、NHKさんがあまり見せたくない部分がそこにあったりして。

 

 また新・平家物語を引き合いに出しますけど、セットの豪華さがすごかったらしいですよ。

 

当時の平安貴族の館をしっかりと細部まで再現していたとか。

 

そのすごさをウィキペディアの文章から引用させていただきますと…。

「どこの寺で撮影した?」と問い合わせが来るほど豪華で大掛かりなセットが組まれ、特に義経と弁慶が対決した「五条大橋」は2重のアーチ型の大セットだった。

清盛が使用する牛車はあまりの大きさにさすがに再現できず、屋形の中が二畳強、輪の大きさが直径1.5mの小型のものを特注したが、それでも他のセットを組むスペースがなくなった」

「テレビ草創期の原点に帰るべく舞台演出を意識したスタジオ収録のみで収録され、唯一のロケはドラマ冒頭の厳島神社での平家納経奉呈のシーンのみとなった」

 

当時のテレビの画質は今ほど良くはなかったですが、豪華絢爛たる殿上人の世界が伝わってきました。

 

現在の平清盛が、新・平家物語を意識したとすれば、この点でしょうね。

 

 とても今の大河の予算では、当時のようなすごいセットを作ることができない。

 

 しかも、今のテレビのハイビジョン技術は、俳優の顔の小じわまで鮮明に映し出すとか。

 

 

 NHKは、清盛の画面について、新しい表現方法を試したと言っておられるそうな。

 

でも、オイラのようなひねくれた人間から見ると、チープなセットのボロが出ないようにぼやかしていると思ってしまうのですが…。

 

 ハイビジョンの映像なら、張りぼてのセットを一瞬で見破ることができますし。

 

 お金があって豪華なセットが作れるときは映像技術が高くなくて、映像技術が高くなったらお金がなくて豪華なセットが作れなくなった。

 

 夏目漱石の草枕のように、「とかくに人の世は住みにくい」と考えてしまう今日この頃です。

 

 

 それにしても、内裏の庭によく出てくる赤い橋。

 

 「篤姫」のときの江戸城の庭にあった橋とクリソツだと思うのはオイラだけでしょうか。

 

 もしかして、使い回し?

 

 昔と現在の時代劇において、セットの一番の違いは、広さにあるような気がします。

 

 江戸城の大奥にしても、内裏にしても、最近の大河ドラマは、御殿の広さが一回り狭くなっている。

 

 これも緊縮財政の現れかも。

 

 このペースでいったら、いずれ将軍謁見の間が、六畳一間になってしまうのではないかと考える今日この頃です。

 

 こんな粗探しばかりする輩がいるから、画面を白くぼやけさせたくなるのでしょうけど。

 

 

 

 さて、最初の頃、苦戦した新・平家物語ですが、清盛が晩年になり、源氏が少しずつ台頭するようになると、評判がうなぎ上りに上がって行ったのです。

 

 それは、大俳優仲代達矢がスキンヘッドになり、頼朝に対する迫真の怒りの演技に負うところが多かったと思います。

 

 正直、あまり覚えていないのですが、新・平家物語の評価が変わったのは、清盛が入道してからのような気が。

 

 かつらではなく、ホントに髪の毛を剃ってスキンヘッドにしちゃったのですね~。

 

 てなもんのやの珍念を引き合いに出すまでもなく、当時からお坊さんのかつらは定番でしたから。

 

 出家のシーンの収録の前日、断髪式として、中村玉緒、藤田まこと、和泉雅子らの立会いのもと行われたそうです。

 

 その模様をニュースかなんかで見た記憶があるので、大きな注目を集めたのでしょうね。

 

 大俳優仲代達矢が、頭を丸めるほど気合が入っている大河ドラマなら見てやろう、みたいな。

 

 実際の演技も、気合が入りまくっていました。

 

 今でも、目を見開き、青筋を立てて虚空を睨む清盛のド迫力の表情が目に浮かびまする。

 

 もし、あのものすごい形相で睨まれたら、平清盛で頼朝を演じている岡田くんはどうなってしまうのか。

 

逆に、可哀そうと同情票が集まるかもしれませぬ。

 

 やっぱり、ド迫力の清盛に対抗しうる頼朝が必要なのですね。

 

 この点では、新・平家物語の頼朝を演じた高橋幸治のキャスティングはベストでした。

 

 高橋幸治といえば、天と地との武田信玄や宮本武蔵を演じた名優。背筋が寒くなるような冷たい目が印象的っす。

 

 怒り狂っている動の清盛に対して、冷徹に一歩ずつ平家を追い詰めていく静の頼朝との対比。

 

 そのコントラストの見事さが、大きな魅力になっていたのです。

 

 

 平清盛のケンイチ君の頭はホントに剃ったように見えますね。

 

 技術の進歩は、頭にも表れているようで。

 

 

 新・平家物語の評価のターニングポイントは、スキンヘッドでしたから、清盛のケンイチ君も是非チャレンジして欲しかったかも。

 

 ただ、超ド迫力清盛は、尋常じゃない冷たい目を持った頼朝がいてはじめて引き立ちます。

 

 やっぱし、頼朝がアッコちゃんの彼氏ではやばいかも。

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平清盛と新・平家物語

 

 

 昨日の猛暑日は、37,724歩も歩いちゃったぜぇ。

 

 しかも、そのうちの500歩は、スズメバチに追いかけられての全力疾走だぜぃ。

 

 どう? ワイルドだろう?

 

なんて…。

 

 

 ご無沙汰いたしております。

 

 完璧に、このままブログは終了か、とあきらめかけたのですが、何とか徳俵に足がかかった状態で更新です。

 

 毎日、仕事で文章を書いているのですけど、さぼっているうちにブログの書き方と更新の仕方を忘れてしまったようで…。

 

 このままでは、オリンピックの四年に一回の頻度になってしまうかも。

 

 炎天下4万歩近く歩くより、ブログを更新するほうが、ハードルが高いと感じる今日この頃です。

 

 

 それはさておき、本日はNHKの大河ドラマの話題から。

 

 平清盛は、視聴率の低さがずっと話題になっているようですな。

 

 でも、日本史好きとしては毎週日曜日の午後8時は見ないわけにはまいりませぬ。

 

 …と言いたいところですが、先週は警察のドキュメンタリー番組を見てしまいました。

 

 清盛が半分以上過ぎたところから見たときは、なぜか罪の意識を覚えたりして。

 

 大河ドラマは、今放映中の平清盛で、なんと51作目なのですか。

 

 まさにオイラの人生とともに存在しているといっても過言ではない。

 

 ただ、子供の頃に放映されていた作品はさすがに記憶に残っておりませぬ。

 

 第一作の「花の生涯」はもちろん第六作の「竜馬がゆく」もまったくリアルでは覚えていないですね。

 

 覚えているのは、第七作の石坂浩二主演「天と地と」からです。

 

 そのわけは、上杉謙信の幼少期を演じた子役と同じ年頃だったオイラがよく比べられたからですが…。

 

 テレビの子は、すごいしっかりしていると。それなのにあんたは…。

 

 

 それはともかく、半世紀近くも見続けているので、ここで途切れるわけにはいかないのです。

 

 大河ドラマのタニマチは、おそらくオイラやその上の世代が多いのだと思います。

 

 すると、どうしても比べてしまうのが、仲代達矢が主演した大河ドラマ「新・平家物語」。

 

 大河ドラマの第一期黄金期と言ってもいいでしょうか。

 

 当時の仲代達矢は、黒沢映画にも出演した大俳優。やたら存在感があると思ったら、そのとき40歳だったのですか。

 

 豪華絢爛たるセットとオールスターキャストで、高度成長の日本の勢いを感じるドラマだと感じました。

 

 同じ人物をテーマにしているので、いけないと思いつつも現在の「平清盛」と比べてしまう。

 

 松山ケンイチはまだ若いから、当時の仲代達矢と比べたらかわいそう。でも、脇を固める俳優が「新・平家物語」はすごすぎる。

 

 ちみなに、清盛の妻の時子が中村玉緒。時忠が山崎努、後白河法皇が滝沢修。フカキョンに関しては、清盛のほうがいいかも。

 

 主な配役をネットからコピーして貼り付けますと…。

 

阿部麻鳥/緒形拳

蓬子/和泉雅子

朱鼻ノ伴卜/藤田まこと

源頼朝/岡村清太郎(現・7清元延寿太夫)高橋幸治

後白河法皇/滝沢修

平忠盛/17中村勘三郎

祇園女御(泰子)澪之禅尼/新珠三千代

崇徳院/田村正和

待賢門院/久我美子

有子池ノ禅尼/1水谷八重子

源義朝/木村功

木曾冠者義仲/林与一

藤原忠実/森雅之

牛若源義経/志垣太郎

信西入道/小沢栄太郎

常盤御前/若尾文子

高倉帝/片岡孝夫(現・15片岡仁左衛門)

徳子建礼門院/山添三千代(現・香川三千)佐久間良子

以仁王/北大路欣也

北条政子/栗原小巻

(平)重盛/原田大二郎

美福門院/小山明子

藤原頼長/成田三樹夫

(平)敦盛/5中村勘九郎(現・18中村勘三郎)

兵庫頭頼政源三位頼政/芦田伸介

(平)頼盛/岡浩也山本學

巴御前/古城都

伎王/波乃久里子

(源)八郎為朝/伊吹吾郎

北条時政/加東大介

平滋子/村松英子

遠藤盛遠文覚/近藤洋介

帥の局/真屋順子

(平)忠度/中尾彬

熊谷次郎直実/岡田英次

(平)宗盛/勝呂誉

鳥羽僧正/中村伸郎

金王丸小若/平野康

(平)経盛/郷ひろみ古谷一行

弁慶/佐藤允

北条義時/西田敏行

 

 

 今から考えたら、すごいなんてもんじゃない配役ですね。どれも主役級の出演者ばかり。しかも、キャスティングが絶妙。

 

 当然、出演料もすごかったのでしょう。今のNHKの財政状態では不可能かもしれませぬ。

 

 頼朝が高橋幸治、後白河法皇が滝沢修、信西入道の小沢栄太郎、為朝が伊吹吾郎なんて、まさにイメージぴったし。

 

 若き日の西田敏行も端役で出ていたのですね。

 

 藤田まことは、当時からてなもんや三度笠で有名でしたが、大河ドラマに出演すると聞いたとき、子供ながらに不満だった記憶があります。

 

 なんで、コメディアンが大河ドラマに出るのかと…。

 

 当時の有名人でも、大河に出るにはイメージが優先されたような。

 

 この場を借りて、お詫びさせていただきます。

 

 

 昔はよかったって言いたくはないけれど、それでも、現在の「平清盛」の平氏の面々はちょっと若過ぎて軽量過ぎるような。

 

 しかも、まず出演者ありき、で、キャスティングが後回しにされているような気がします。

 

 オイラのまわりの歴史好きに聞いてみても、あのシーンは史実ではありえないだの、あんなかわいい顔したイケメンばかりで歴史が成り立つのか、などの声で満ち溢れておりまする。

 

 確かに、「新・平家物語」のキャストと比較すると、「平清盛」のイケメン率は突出しているような。

 

 確かに、「新・平家物語」にも、郷ひろみや志垣太郎のような当時の若輩イケメンが起用されています。しかし、添え花的なイメージは払しょくできない。

 

 ストーリーの本筋にぴったりしたキャスティングの実力派俳優を「新平家」は採用していますな。

 

 今から40年前に見たドラマなので、ディテールは記憶に残っていません。でも、今でも脳裏に焼き付いて離れないのが、スキンヘッドの清盛の目を見開いた鬼気迫る表情。いつも御簾の陰に隠れて、暗黒街の黒幕的貫録を漂わせる後白河法皇。

 

 そして、端役なのに、まとわりつくような存在感を発揮した中尾彬の平薩摩守忠度。

 

 物語のシチュエーションは忘れても、あの表情は脳みそに焼き付けられてしまったみたい。

 

 話題になる大河ドラマって、脇役の個性が光っていますね。

 

 たとえば、黄金の日々の川谷拓三と根津甚八、おんな太閤記の滝田栄みたいな。

 

 平清盛でいったら、阿部サダヲかと思うのですが、脇役の個性が光るのはまわりに彼を上回る存在感をもった俳優が必要かも。

 

 

 そう考えると、清盛を演じる松山ケンイチのキャスティングは気の毒だと感じます。

 

 あの爽やかな笑顔から、清盛をイメージしろと言われても難しいっす。

 

 たとえば、篤姫の時代背景や人物像はよくわからないから、主人公が突飛な行動に出ても納得してしまう部分はありました。

 

 薩摩の家臣、調所広郷のところへ篤姫が訪ねて行っても、まあいいや、みたいな。

 

 でも、「江〜姫たちの戦国〜」で、江がタメ口で織田信長に文句を言いに行くシーンはちょっと勘弁してよ、的な部分はありますね。

 

 

 同じように、平清盛は歴史好きにとって、ホントか嘘かは別にして、イメージが作られてしまっている人物です。

 

 織田信長を温厚で腰の低い人物に、あるいは徳川家康をスリムで気の短い人物に描いて違和感を覚えるような感じも無きにしも非ず。

 

 松山ケンイチは、体制の中でのし上がり、栄耀栄華を極めるよりは、体制の枠の外で個性を発揮した人物を演じればもっと光輝いたかもしれないと感じる今日この頃。

 

 

 …ということで、ケンイチ君が演じるなら、誰がいいですかね。

 

 視聴率を取りに行くなら、戦国から江戸時代の快男子前田慶次郎とか。

 

 個人的には、司馬作品が好きなので、「尻食らえ孫市」の雑賀孫市を演じてほしいです。

 

 「夏草の賦」の長宗我部元親は、若き日の渡辺謙が演じた伊達政宗をイメージさせてお勧めですが…。

 

 戦国時代はマンネリと言うなら、「北斗の人」の千葉周作はどうでしょう。

 

 どうしても平安と言うなら、同じ平氏の平将門のほうがイメージに近かった。

 

 

 それはともかく、さんざん持ち上げた「新・平家物語」ですが、最初の頃の評判は「平清盛」と同じくらい芳しくなかったのですよ。

 

 もう手遅れかもしれませんが、次回は「平清盛」のテコ入れ策について考えてみたいと思いまする。

 

 更新はいつになるかわかりませんけど。

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私が好きな時代劇の主題歌ベスト5

 こんにちは、ご無沙汰です。

 今日は、久々のベスト5ネタっす。

 オイラは自他共に認める歴史好きですが、最近は「歴女」という言葉が新語として国語辞典に載るほど若い女性の間で歴史がブームなのだとか。

 ある調査によると、彼女たちが歴史に興味を持ったきっかけは、テレビの時代劇や小説、ゲームの影響が強いそうですね。

 最近の大河ドラマに、イケメン俳優が多いのも、わかるような気が…。

 私事で恐縮ですが、オイラも小学生の頃に見た時代劇の影響で歴史好きになったみたい。

 その作品とは、山口崇が木下藤吉郎を演じた「亭主の好きな柿八年 女房太閤記」。

 若き秀吉が、いろいろなアイデアを発揮しながら出世していく様が痛快でした。ちょうど、高度成長の絶頂期で、視聴者も自分たちの姿にオーバーラップしたのか、と…。

 それまでも大河ドラマは見たりしていましたが、この作品から豊臣秀吉に興味を持って戦国武将の子供向きの偉人伝を読み始めたのです。

 当時は、時代劇のテレビドラマが大流行。

 一日に最低一本は、大作の時代劇が放映されていたのでした。

 ドラマの内容はもちろん、その主題歌のまた秀逸な作品が多いのですよ。今でも、その音楽を聴くと、元気だった日本の姿が蘇ってくるようで。

 そこで、本日は、ビジベンが昔見ていた時代劇の主題歌ベスト5をお送りしようか、と…。

 …ということで、早速発表に移りましょう。

 オイラが完璧に自己チューで選んだ、時代劇の主題歌ベスト5は以下のように決定しましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~


第五位 大忠臣蔵 → それはこちら

 三船敏郎主演による当時のオールスターキャストの時代劇。昭和46年ですからオイラが中学生だった頃の作品です。

 日本が誇る大映画スターだった三船敏郎が、一年間この作品にかける!というので、当時かなり話題になったのを記憶しています。

 その一回目がすごく印象的だったのですよ。浅野内匠頭が当時、尾上菊之助だった現在の尾上菊五郎。吉良上野介が同じく歌舞伎役者の市川中車。

 凛々しいイケメンの内匠頭とこれ以上憎たらしい人間はないのではないかと思わせる上野介のコントラストが絶妙でした。

 市川中車の演技は今思い出しても鳥肌モノ。でも、ドラマの放映途中で亡くなってしまい、討ち入りのときは別の役者が上野介を演じたのでした。

浅野内匠頭をいじめる演技で、額に青筋が立ってピクピク震える迫真の演技でしたからね。

 これが寿命を縮めてしまったのではないかと当時は考えたのですが…。

 大オーケストラの勇壮な主題歌ですが、やはり作曲は富田勲ですか。

 一年間のドラマなので、途中はちょっとだれてしまった感じもあったのですが、この感動的な音楽とともに討ち入りシーンの迫力は今でもよく覚えています。


第五位 水戸黄門 → それはこちら
 
 同じく五位は、今でも時代劇の定番として人気のある水戸黄門っす。

 里見浩太郎の黄門様もいいけれど、人気投票をやったら恐らく東野英次郎がナンバーワンかも。

 この主題歌は、時代劇のなかでもっとも有名でしょうね。助さん格さん役のいろいろな役者さんが歌っていますが、オイラ的には、長く格さんを演じた横内正の歌声が一番好きです。

 声に張りがあって、格さんの律儀で真面目な性格がよく現れていて。ちなみに、動画のバージョンでは、里見浩太郎も助さんとして歌っていますよ。

 実はオイラ、東野英次郎に会ったことがあるのですよ。銀行に勤めていた頃、オイラの担当地区に黄門さまが住んでおられたのですね~。

 残念ながらお取引はなかったので、ご自宅へ得意の飛び込み訪問を。

 意を決して、インターホンを押したのです。

 当時は芸能界を引退されていたのですが、もちろん大俳優ですから、お手伝いさんが出てくるのだとばかり思っていました。

 そしたら、ガラッと縁側のサッシを開けて本人がいきなりお出ましなられたのですよ。

 目の前にご老公が現れたので、ははぁ~と思わずその場にかがみこんでお辞儀をしたのです。

 さすがに、土下座はしませんでしたが…。

 体は小さかったですけど、声は大きくて迫力がありましたね。

 銀行のパンフレットを渡して、ご挨拶させてもらったのですけど、ご老公モードではなく、黒澤作品の飲み屋のオヤジモードでした。

 機嫌が悪いときの…。

 もっとも、誰でも、銀行員がいきなり営業に来ればいい顔はしないと思います。

 でも、パンフレットは受け取ってももらえたし、ご老公様とお話ができただけで空を飛んでいるような気分。

 ルンルン気分で支店に戻り、みんなに報告したのを覚えています。


第四位 国盗り物語 → それはこちら

 この番組も、オイラが中学校のときに熱心に見ていた作品です。

 このドラマによって、司馬遼太郎の大ファンになったのでした。前半が斎藤道三編で主役は平幹二郎。後半は織田信長編で主役は高橋英樹でしたね~。

 当時の大河ドラマは、今より時代考証もしっかりしていて、何より主役に迫力がありました。

 高橋英樹演ずる信長が、近藤正臣演じる明智光秀を怒鳴るシーンなんか、鳥肌が立ちましたもんね。

 二人の戦国の英雄にあこがれ、この当時は大きくなったら京都にのぼり、室町幕府を倒して天下を統一するのじゃ~なんて、友人たちと話していたのを思い出します。

 関白になるか、将軍になるか悩んだり…。

 今考えると、身の程を知らないと言うか、若かったですな。

 天下を統一するどころか、いまだに自分の頭の中も統一できないくせに…。

 オイラに、そんな大それた野望を抱かせたのは、この勇壮なテーマ音楽でした。


 ♪人は誰も人生につまづいて~

  人は誰も夢破れ、振り返る~♪

 北山修作詞のはしだのりひことシューベルツが唄った「風」の一節が身にしみる今日この頃です。 

 
第三位 木枯らし紋次郎 → それはこちら


 リアルで見てはいなかったのですが、高校時代、午後4時から再放送がされていて学校から帰るとよく見ていましたね~。

 主演の中村敦夫は、この作品が出るまではあまり有名ではありませんでした。俳優に先入観がないからか、それだけに渡世人の演技がリアルに伝わってきましたね。

 小学校時代は関白や征夷大将軍にあこがれたのですが、高校時代はすでに自分の限界を嫌というほど感じていたので、木枯らし紋次郎のような渡世人にあこがれました。

 今でもお散歩と称して、いろいろな場所をほっつき歩いているのは、潜在意識の中に木枯らし紋次郎がいるのかもしれませぬ。

 「あっしにはかかわりあいのねえこって」

 という台詞が流行しましたけど、この台詞は誰かがかかわってくれないと話せないんですよね。

 オイラがほっつき歩いていても、いつも放置されるからこのキメ台詞が使えないのが残念っす。

 それはともかく、この番組の裏番組に「必殺仕掛け人」を放映していた時期もありました。

 今年亡くなった、緒形拳さんの藤枝梅安は、「必殺仕事人」の藤田まこと・中村主水に並ぶ名キャラクターとして記憶に残っています。

 よく、シャープペンの芯を口にくわえ、音もなくクラスメートの背後に忍び寄り、頚椎にブスッと刺す遊びをやりました。

 逆に、やられることもありましたが…。

 今考えると、かなりやばい遊びだったような。良い子は真似してはいけませんね。


第二位 柳生十兵衛 山口崇 → それはこちら


 この主題歌の作曲も富田勲なのですな。

 豪快なオーケストラの演奏とチャリンという刀が触れ合う効果音が印象的でした。 

 柳生十兵衛の役者といえば、千葉真一をイメージする人は多いでしょうね。型にはまらない人生を歩んだ剣豪らしく、体育会系の豪快なキャラクターはぴったりかも。

 オイラも千葉真一の柳生十兵衛は好きですが、さらに魅力を感じるのは山口崇の柳生十兵衛。

 こちらは、見た目はそれほど強そうではない。むしろインテリでスマートなイメージ。

 その彼がいざ剣を振るうと、いかにも豪傑そうな剣豪を軽くあしらってしまうのですね~。

 いわば文武両道の達人といいますか。

 そして柳生十兵衛も剣を携えて諸国を巡るのです。ここにもオイラのお散歩の原点があるような。

 それにしても、当時の山口崇はすごい人気でしたね。彼の主演作には、緒形拳や田村正和も脇役で出ていましたし…。

 その後、大河ドラマで忠臣蔵の大野九郎兵衛など悪役を演じる機会が増えましたけど、若い頃の颯爽とした演技は今でも心に残っています。

 あと、柳生十兵衛?役としては児島みゆきも有名でした!?


 …ということで、 いよいよ第一位の発表っす。

 ビジベンが昔見ていた時代劇の中で、もっとも心を躍らせた主題歌ナンバーワンは


 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ… (← ドラムの音?)



第一位 仮面の忍者 赤影 → それはこちら


 テンポのいい音楽と、オープニングのナレーションが超かっこよす。

 怪獣が出てきたり、戦国時代の設定なのに空飛ぶ円盤や核兵器を連想させるようなシーンもあったりして時代劇とは言えないかもしれませぬ。

 何でもありの力技も、この心躍るようなテーマ音楽を聴くと、これくらい荒唐無稽な設定でないと沸き起こるパワーを持て余してしまうような気がしました。

 ドラマは四つの部に分かれていて、それぞれ、金目教篇、卍党篇、根来篇、魔風篇に分かれているのですな。

 今回紹介したのは、第二部の卍党篇です。

 当時は、ナレーションをあまり気にかけませんでしたけど、今聞くと、子供番組とは思えないほど練られていますね。

 それは…

「織田信長の活躍した頃、海を渡ってきた奇怪な妖術者の群れがギヤマンの鐘を求めて各地を襲撃した。世界制覇を狙う卍党の仕業である。強烈なエネルギーの製法を秘めたギヤマンの鐘三つ。日本の平和を願う信長は、卍党の野望を粉砕すべく飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。その名は…赤影参上!!」

 オイラも、「仮面の便利屋」を目指そうかと考える今日この頃です。

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私のお気に入りの動画ベスト5(あなた、エイトマン、マッハGOGOGO、セシル、C-girl)

 こんにちは。

 最近オイラがはまっているのが、YouTubeの動画。

 記憶には残っているのだけれど、もう二度とお目にかかれないと思っていた画像に再会できるなんて、喜びを通り越して感動に震えます。

 あらためて見ると、新たな発見があったりして楽しい。

 もちろん、古い画像を見て昔を懐かしんでいるばかりじゃないですよ。

 当時はあまり印象に残らなかったものが、今見ると素晴らしく思えるものもたくさんありました。

 年を経るに従って、自分の中身も変わっているのが実感できます。

 ただ、進化したと言えないのが哀しい。

 …ということで、今日は、最近オイラが繰り返し見ている動画をご紹介しようか、と…。

 あと一か月もしたら、嗜好もまた変わってゆくと思うのですが、昔見て今また感動した動画は生涯オイラの頭の中に鮮明に残ってゆくのでしょうね。

 まず一つ目は、去年も私が好きな音楽でも紹介した小坂明子の「あなた」←クリック

 前にも書きましたけど、この曲を最初に聴いたのは、ラジオでした。深夜番組の主題歌だったような。

 けだるい感じのイントロ部分から、サビの熱唱、そしてまた静かな中盤を経て、ラストの「あなた、あなた」の叫ぶような心に響く歌声、そして旋律の美しさに一瞬で魅了されました。

 この、静と動、スローとハイスピードとの対比が絶妙。

 この歌は、小坂明子さんが高校時代の授業中に作った歌だったらしい。

 「あなた」は第4回世界歌謡祭では最優秀グランプリに輝き、発売1ヶ月で100万枚を突破。3ヶ月で165万枚を売り上げ、ポップス界の歴史的ヒットとなった曲。

 紅白にも出場し、当時は毎日のようにテレビに出ていました。大ヒットする前からラジオで聞いてファンだったので、自分のことみたいにうれしかったです。

 それなのに、30年近くも歌っている姿を見ることができませんでした。

 自分の中ではもう伝説になっていた曲なので、再びネットで見られたときはうれしかったですね~。

 しかも、当時の姿そのままで…。

 オーケストラの大音量に一歩も引けを取らない歌唱力はさすがです。しかもまだ十代だと思いますよ。

 その若さで、歌謡史とオイラの記憶にしっかり足跡を残したのですね。

 
 二つ目は、「エイトマン
」。←クリック

 友人に言わせると、鉄腕アトムと宇宙少年ソラン、そしてこのエイトマンが懐かしのアニメ主題歌名曲ベスト3だそうな。

 うぬぬ、ジャングル大帝やあしたのジョーも入れたいけれど、とくに反論はありませぬ。

 アニメとしては、鉄人28号に一番萌えましたけど…。

 それはともかく、選手時代の原辰徳の応援曲でもあったような。

 正直、それは自分の中で少し違和感がありました。

 なんたって、エイトマンは超特急ひかり号を追い抜く走力の持ち主ですよ。

 それと、走っている車に飛び乗る瞬発力、車を持ち上げるパワーを兼ね備えた選手こそ相応しいのではないか。

 そんな選手はいるわけありませんけどね。

 当時のアニメソングはどれも旋律がしっかりしていて、オーケストラ演奏としっかりした男性コーラスが多く、手抜きがまったく感じられない。

 オイラの子供時代、この曲の勇ましさに魅せられて、「エイトマン走り」をして通学しました。

 左手を前に出し、右手を後ろに引いて、どちらも動かさず、足を高速に回転させる。

 思ったより速く走れず、運動会でいい結果が残せなかったのはこのアニメのせいだったかもしれません。

 そして三つ目は「マッハGOGOGO
」←クリック

 アニメのオープニングの動画ではどれだけ見たかわかりませぬ。

 今年の夏は、ハリウッドで実写化した映画が見られるそうですが…。

 それはともかく、YouTubeの動画を最初に見たときは、感動して涙目になりましたね。

 子供時代、こんなスタイリッシュでかっこいいアニメに出会えたことに感謝したいくらい。

 今見てもかっこいいですね~、マッハ号。

 …というより、それ以降これほどかっこいい車に出会ったことがないような。

 50年代にデザインが似たレーシングカーがあって、それをベースにしてできたという話も聞いたことがありますが、半世紀も前に今見ても超未来的なデザインの車が作られていたということに驚きました。

 原作は吉田竜夫で、その後ガッチャマンやタイムボカンといった名作を生み出したタツノコプロの制作。どれもスタイリッシュな作品が多いですね。

 ネットで調べてみると、原作者や総監督の笹川ひろしなど主要スタッフは、当時運転免許を持っていなかったらしい。逆にそれが、型にはまらないデザインや設定を生んだということも聞きました。

 確かに、マッハ号のデザインの魅力はMの字をかたどった特徴的なノーズにあると思うのですが、バンパーがつけられないから公道を走るのは無理かも。よく見ると、運転席の後方に空気取り入れ口があるからマッハ号はミッドシップエンジン?

 でも、よく子供と猿が後ろのトランクに隠れて乗っていたような記憶もあったりして。

 前のボンネットを開けて、エンジンを修理していたシーンもあったような気もしますが、どっちなのでしょうね。

 それはともかく、マッハ号の最高速度は確か500キロ。エイトマンでも追いつけなさそう。

 しかも、マッハ号には8つの特殊装備が施されている。ハンドルについているボタンを押すと、ジャンプしたり、フロントから鋸が出たり、水中を走れたりする。

 高速道路の渋滞で、間違ってジャンプボタンを押したら、大変なことになったりして…。

 オイラは子供時代、マッハ号にあこがれて、さまざまなスーパーカーをデザインしました。でも、これほど余計な装飾がないにもかかわらず、かっこいい車を思いつくことはできませんでした。オイラにはレーシングカーデザイナーは無理だと悟ったのも、マッハ号を見たからかも。

 いくら考えても、ウルトラセブンのポインターやキャプテンスカーレットに登場する車みたいになってしまう。それはそれで、かっこいいのですが…。

 やっぱり、デザインのもっとも基本的な部分のコンセプトがしっかりしているのでしょうね。とくに、車のサイドは実に個性的でシャープです。

 オープニングの画像も、マッハ号の魅力的な部分がてんこもりです。

 上部からMの字を模した独特のフォルム。サイドに視点が移り、三船剛が飛び乗り、キーをまわす。

 ドラムのソロ。アナログの計器盤も今では逆にレトロでお洒落っす。

 センターロックのホイールのアップ。その中から三船剛が現れ手を振る。顔がちょっときいちのぬりえみたいですが、それもレトロ感があってグー。

 そこからレースシーンへの場面転換。そして、アフリカのサバンナを疾走するマッハ号。

 オートジャッキボタンを押して、アフリカ象の上を飛び越える。これはアニメの歴史に残る名シーンですよ。

 また場面が変わり、岩山でインディアン?レーサーから銃撃をうける。

 場面転換には、当時のバットマンなどのアメリカのドラマの影響もあるような気がしました。

 最後のチェッカーフラッグのへの展開の仕方も素晴らしい。

 今のアニメのオープニングはよく知りませんけれど、ここまでよく考えられた作品はそうないのではないでしょうかね。

 さて、長くなったので、四つめと五つ目は一緒に。

 浅香唯の「セシル」と「C-Girl」っす。

 浅香唯が活躍していたのは、80年代後半から90年代前半にかけてだと思いますが、あまり記憶に残っていません。

 一か月の残業時間が100時間を超えて仕事していた頃でしたからね。

 もちろん存在は知っていましたけど、それほど注目はしていませんでした。

 キョンキョンの動画を見ようとして何気に、浅香唯の動画をクリックしたのです。

 それは「セシル
」。←クリック

 当時も知ってはいましたが、あらためて見て、こんないい曲なぜ当時注目しなかったんだろう、と…。

 曲はもちろんですが、麻生圭子の作詞が秀逸。

『人は大人になるたび弱くなるよね
ふっと自信をなくして迷ってしまう

恋は楽しいときより悲しいときに
そっと始まったほうが長く続くね

きっと誰でも一人は味方がいるの
いつも私がそれになれればいいのに』

 まわりの人たちも含めて、いろいろ経験を積んできた人間にとって、これらの歌詞は仰る通り、っていう感じがしました。

 「セシル」が素晴らしかったので、別の曲ということで「C-girl
」の動画も見てみました。←クリック

 雰囲気がガラッと変わってこれもいい。

 「C-Girl」については、ほかにも動画がありましたけど、オイラ的にはこれがベストではないか、と…。

 とくにピヨコ隊にからまれたときの唯ちゃんの表情がいいですね。

 でも、見ようによっては、セクハラかも。

 当時は、セクハラのおやじにもやさしい時代だったのかと思いましたが、こればっかりは懐かしんではいけませんね。

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私の好きなスクリーンミュージック・ベスト5 (レトロ限定)

 こんにちは。

 最近、仕事が忙しいので少しご無沙汰ですが、DVDの映画を借りてきてパソコンで見ています。

 新しい映画は、特殊効果をどんどん取り入れすごい臨場感ですね~。

 ハリー・ポッターが箒に乗って、空を飛びまわるシーンのスピードと躍動感は昔の映画には作れないでしょう。

 でも、古い映画には度肝をぬく迫力はないけれど、バランスのとれた秀作が多い。

 つい最近借りた、バート・ランカスターとディーン・マーチン主演の「大空港」は、1970年の作品。今ほど大掛かりな特撮はないけれど、細かな人物描写が素晴らしいパニック映画でした。

 伏線の張り方と緊迫感、ラストの盛り上げ方も秀逸です。

 映画を見ていると、新たな発見もありますね。

 オイラの知り合いが、なぜいきなり社交ダンスを始めたのか、見て始めて納得できたとか。

 その話題はまた日を改めて。
 
 ところで昔、日曜日の朝にロイ・ジェームスがラジオで歌謡曲のベスト10番組をやっていました。

 中学、高校時代はよく布団にくるまって聴いたな~。

 だから当時流行っていた歌はみんな頭に入っていて、カラオケでも大抵歌えます。

 当時は、テレビはもちろん映画もすごくよく見ましたっけ。

 映画雑誌の「スクリーン」と「ロードショー」を友人と二人で買い、まわし読みしたりして。

 だから高校時代は全然勉強しませんでした。

 こんな趣味みたいなことばっかり首を突っ込んでいたから、成績はあまりよくありませんでしたよ。

 でもやはり中学、高校時代って記憶力がすごいんですね。

 今でも当時見た映画音楽の歌詞が結構頭に残っています。

 その当時、英単語や数学の公式でもしっかり覚えていれば、今頃は堅い仕事についていたかも。

 それでも、若いとき、勉強以外の好きなものに熱中できたのは、後悔していません。

 ブログのネタに困ったことは一度もないから…(笑)

 …と、いうことで、久々のベスト5ネタです。(そういえば、日曜日になるとランキングが気になるというのは、ラジオの歌謡曲ランキング番組の影響かも)

 今日のテーマは、スクリーンミュージック。

 ビジベンが、青春の熱き血をたぎらせて感動した、知ってる人は興味あるかもしれないけど、知らない人にはどうでもいい、スクリーンミュージックの完全自己チューランキング、ベスト5は、以下のように決定いたしました~。

 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ…(←ドラムの音?)

● 第五位…「ボルサリーノ」、「怪傑ゾロ」、「地下室のメロディー」などアラン・ドロン主演映画の主題歌。

 若い頃、かっこよかったなアラン・ドロン。

 スーツがよく似合う男で。

 どこかで身長が180センチあると聞き、中学高校時代、せめて同じ身長になりたいと努力したものです。

 牛乳をぐびぐび飲み、暇さえあれば鉄棒にぶら下がっていました。

 おかげで、中学一年のときクラスの男で二番目に背が低かったのが、なんとか175.2センチまで伸びたのです。

 これも、ドロン様のおかげかも。

 最初に言っときますが、別に変な趣味はないですよ。

 これといった絶対的な曲はないのですが、合わせ技で五位入賞。

 フランス映画の曲って、テンポがいい。シリアスな場面も楽しい気分になって、それがまたグッドセンス。

 
● 第四位…「メリー・ポピンズ」のスーパーカリフラジュリスティックエクスピアリドゥーシャス。

 メリー・ポピンズは見ましたよ。最低、5回以上は見てます。

 もっとも、これを見て英会話を勉強するという大義名分があったからですが。

 サウンドトラックのレコードもすれ切れるぐらい聞き、中にある曲の歌詞をほとんど暗記しました。

 上記の歌は、ジュリー・アンドリュースとディック・バン・ダイクがディズニーアニメの中に入って、一緒に踊るシーンで歌われます。

 意味は忘れましたが、世界一長い単語だとか。(もちろん映画のなかの創作)

 高校時代、友人とこの単語、発音できる?ってよくやりましたね~。

 ところが、英会話は今もまったく不得意。挫折の点でも記憶に残ってます。


● 第三位…「ロミオとジュリエット」の主題歌。

 ニーノ・ロータの近代まれに見る美しい音楽。

 映画より前に、映画音楽全集に入っていたこの主題歌に魅せられました。

 それはピアノだけの演奏だったのですが、哀しい旋律が心に響きます。

 映画をはじめて見たのが社会人になってすぐ。

 新人で、いつも失敗して怒鳴られていた頃、気分転換に水道橋後楽園にある二本立ての名画座で見たんですよ。

 オリビア・ハッセーが幼くてかわいくてよかった。

 主題歌はオリジナルではオーケストラ演奏なのですね。となりに座っていたおばさんが、主題歌を聞いただけで涙をポロポロこぼしたのを覚えています。


● 第二位…「ティファニーで朝食を」のムーン・リバー。

 この映画は、レンタルビデオで繰り返し見ました。しかも、オードリー・ヘップバーンが窓辺にもたれ、物憂い表情をうかべながらムーン・リバーを歌うシーンを何十回となく。

 たぶんその部分だけ、劣化しちゃったんじゃないですか。

 やっぱり洋画のロマンチックなシーンはセンスがいいなと思ったものです。

 あれだけ見たのに、今この映画で覚えているのは、そことオードリーがさっそうとティファニーへ入っていくところとラストシーンだけ。

 あまり記憶には残らないけど、なんとなくいいムードの雰囲気がほのかに残るといった感じの映画でした。


● 第一位…「明日に向かって撃て」の雨に濡れても。

 この映画も、劇場、レンタルビデオでもう何度も何度も見ましたよ。

 もうせりふを全部暗記するぐらい。

 一風変わったギャング映画で、当時はアメリカンニューシネマなんて言われていましたね~。

 好きなのはやはり、ポール・ニューマンとキャサリン・ロスの自転車の二人乗りのシーン。

 ギャングなのにやさしい顔をしているポール・ニューマンと可憐な教師役のキャサリン・ロス。

 その前の重たいシーンから一転して早朝の牧場を自転車で走り回る二人。そこで流れるのが、バカラックの「雨に濡れても」。

 実はこの曲を知ったのは、映画じゃないんですよ。

 それは札幌オリンピックのフィギアスケートのエキシビションです。

 銅メダルのジャネット・リンが人気でしたが、銀メダルのマグヌセンもよかった。

 彼女がエキシビションで、傘をもって出てきたんですよ。何をやるのかと思って見ていたら、流れてきたのがこの「雨に濡れても」。

 すごいいい曲。

 映画を見たとき、あっ、あのときの曲だ、っと感動したのを覚えています。

 一時期長く、携帯の着メロにしていました。またビデオ借りてこようかな。

 それにしても、中学、高校時代のことってよく覚えている。結構、充実した学生時代を送ったのかもしれない。

 勉強しなくてよかった? 

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有頂天ホテルから、やっぱり猫が好きを考える

 こんにちは。

 先週の日曜日、三谷幸喜監督の話題作「有頂天ホテル」を見てきました。

 去年行った東京モーターショーと同じく、仕事がらみだったのですが、わりと楽しめましたよ。

 内容はまだ見ていない人も大勢いるでしょうから詳しく書けませんが、テンポの速い展開と小さなギャグの機関銃攻撃が飽きさせない。

 お得意の限定された空間で、ドラマが同時進行する手際の良さはさすがですね。

 一応、役所広司と松たか子が主役なんだろうけど、それぞれのシーンごとに別の出演者が主役になる。

 なんか絵巻物を眺めているような感じでした。

 見ていると次から次へと主役級の大物が登場する。やはり出演者は皆、芸達者ばかり。

 でも演技だけで笑わせることができたのは、西田敏行だけかな。角野卓造もさすがにうまいと思いましたね。

 喜劇というのは、演じる側にとっては悲劇より難しいかもしれない。悲劇より、笑わせようというわざとらしさがよくわかりますから。

 渥美清のさりげない中にも計算された演技の偉大さが、あらためて感じられる今日この頃です。

 それはともかく三谷幸喜と言えば、おととしの大河ドラマの「新撰組」やイチローが出演して話題になった「古畑任三郎」が記憶に新しいところ。

 でもオイラは、テレビドラマに関しては正直、あまり詳しくはありません。

 むしろ、「新撰組」を除けばほとんど見ていないのでは。

 それでも三谷作品に注目しているのは、シナリオ本を読んだからです。

 いつも行く図書館を歩き回っていて、何気に書棚から手に取ったのが「やっぱり猫が好き」のシナリオ。

 確か昔、フジテレビの深夜番組としてやっていた記憶があって、そういえばそんなドラマやっていたっけ、とページを捲ってみたのですよ。

 数分後、あまりの面白さにぶっ飛びました。

 登場人物の恩田三姉妹を演じる小林聡美・室井滋・もたいまさこが頭にインプットされているから、それぞれのシーンがイメージできる。

 スピード感のある展開とギャグを畳み掛けてくる切れ味に思わず声をあげて笑ってしまいましたね~。

 図書館なので、オヤジが本を読みながらゲラゲラ笑っていると、必然的に「変なおじさん」に見られます。

 予防的措置として、借りて、自宅で読むことにしました。

 最初に読んだのが、「ギョーザがいっぱい」と「ベランダロックアウト」編。

 たった3人しか登場人物がいない。しかも場面は確か三姉妹が暮らすマンションのリビングだけ。

 三姉妹のキャラは一般的には変わっているのだけれど、それでも世間的に浮いた印象はない。リアル感もありますよね。

 自宅のリビングで、さまざまなアクシデントに見舞われ、大真面目にドタバタ走り回って対処しようとするんですよ。

 それがまた新たなアクシデントを生み出して、泥沼に落ち込んでしまう。

 最後のオチも見事です。

 一番面白かったのは、不朽の名作と言われる「はまぐりぺぺちゃん」。

 これは何と言ったらいいのか、すごいの一言ですね。

 はまぐりという小道具ひとつをいろんなシチュエーションのギャグとして使い分け、ここまで笑わせるなんて、まさに神業だと思いました。

 今でも思い出し笑いをしてしまいそう。

 思いっきり、笑いたいと思う方は、是非シナリオ本をご覧になっては。

 大抵、どこの図書館にもあるはずですよ。

 そのあと、「オケピ!」や「合言葉は勇気」といった三谷作品のシナリオ本も読みました。

 そういえば、「オケピ!」には新撰組で土方歳三を演じた山本耕史が出ていたし、「合言葉は勇気」には、今日見た映画の役所広司や香取慎吾が出ていましたっけ。

 山本耕史や香取慎吾のキャラは大抵、ごく一般的な常識人。それが、まわりの変人たちに振り回されることによって笑いをとるパターンが多いですね。

 実はオイラも、三谷幸喜に触発されて、喜劇のシナリオを書いたことがあるのです。

 だけど全然駄目でした。笑わせようという意図が見え見えだと皆引いてしまうのですね。

 やはり人を笑わせるのは、ホントに難しい。

 今、月一回のペースでお送りしている「脳の病気シリーズの医師と女子高生の会話」も、かなり三谷幸喜の影響をうけていますが、面白さという点ではまだまだ改良の余地ありかも。

 もっとも、病気の本で笑いをとるというのも問題があると思いますが…。

 でもイギリスやアメリカあたりでは、深刻な問題も、上品なジョークで和らげるというテクニックが発達していますね。

 誰も傷つけず、もちろん嫌な思いもさせず、緊張した雰囲気だけ和らげるような。

 そんなウィットに富んだジョークの入ったビジネスや医学の本を、将来書きたいと思っているんですけどねぇ。

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私の好きな映画音楽ベスト5 (レトロ限定)

 今日は日曜日、三宅裕司のザ・スゲェをラジオで聞きながら、ブログを書いています。さすが、明大落研の出身で、コメディーの脚本までこなす人だからトークが面白い。

 私が毎週この番組を聞いているのは、もちろんその面白いトークを聞きたいためでもあるのですが、一番の理由は、今はやっている歌がどんな曲なのか知ること。流行歌を聴くこと自体、昔から好きなんですけどね。

 日曜日の朝といえば、昔、ロイ・ジェームスがラジオで歌謡曲のベスト10番組をやっていました。中学、高校時代はよく布団にくるまって聴いたな~。だから当時流行っていた歌はみんな頭に入っていて、カラオケでも大抵歌えます。そういえば、当時は、テレビはもちろん映画もすごくよく見ました。映画雑誌の「スクリーン」と「ロードショー」を友人と二人で買い、まわし読みしたりして。

 だから高校時代は全然勉強しませんでした。こんな趣味みたいなことばっかり首を突っ込んでいたから、成績はあまりよくありませんでしたよ。でもやはり中学、高校時代って記憶力がすごいんですね。今でも当時見た映画音楽の歌詞が結構頭に残っています。その当時、英単語や数学の公式でもしっかり覚えていれば、今頃は堅い仕事についていたかも。

 それでも、若いとき、勉強以外の好きなものに熱中できたのは、後悔していませんけどね。ブログのネタに困ったことは一度もないから…(笑)

 …と、いうことで、恒例になりました日曜日限定のベスト5ネタ。(そういえば、日曜日になるとランキングが気になるというのは、ラジオの歌謡曲ランキング番組の影響かも)

 ビジネスの便利屋さんが、青春の熱き血をたぎらせて感動した、知ってる人は興味あるかもしれないけど、知らない人にはどうでもいい、映画音楽の完全自己チューランキング、ベスト5は、以下のように決定いたしました。

 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ…(←ドラムの音?)

●第五位…「思い出の夏」の主題歌。

 この映画、もちろん見たのですがあまり筋が記憶に残ってないんですよ。思春期の少年が人妻に恋をする話という以外は。だけど、物悲しく美しいスクリーンミュージックは頭の中にこびりついてます。冬のソナタの「My Memory」、ゾーンの「secret base」、そして夏がく~れば思い出すの「夏の思い出」に通じるノスタルジックな魅力がありますな。

●第五位…「ボルサリーノ」、「怪傑ゾロ」、「地下室のメロディー」などアラン・ドロン主演映画の主題歌。

 若い頃、かっこよかったなアラン・ドロン。スーツがよく似合う男で。最初に言っときますが、別に変な趣味はないですよ。これといった絶対的な曲はないのですが、合わせ技で五位入賞。フランス映画の曲って、テンポがいい。シリアスな場面も楽しい気分になって、それがまたグッドセンス。 

●第四位…「メリー・ポピンズ」のスーパーカリフラジュリスティックエクスピアリドゥーシャス。

 メリー・ポピンズは見ましたよ。最低、5回以上は見てます。もっともこれを見て英会話を勉強するという大義名分があったからですが。サウンドトラックのレコードもすれ切れるぐらい聞き、中にある曲の歌詞をほとんど暗記しました。上記の歌は、ジュリー・アンドリュースとディック・バン・ダイクがディズニーアニメの中に入って、一緒に踊るシーンで歌われます。意味は忘れましたが、世界一長い単語だとか。(もちろん映画のなかの創作)高校時代、友人とこの単語、発音できる?ってよくやりましたよ。ところが、英会話は今もまったく不得意。挫折の点で記憶に残ってますね。

●第三位…「ロミオとジュリエット」の主題歌。

 ニーノ・ロータの近代まれに見る美しい音楽。映画より前に、映画音楽全集に入っていたこの主題歌に魅せられましたね。それはピアノだけの演奏だったのですが、旋律が心に残ります。映画をはじめて見たのが社会人になってすぐ。新人で、いつも失敗して怒鳴られていた頃、気分転換に水道橋後楽園にある二本立ての名画座で見ました。オリビア・ハッセーが幼くてかわいくてよかった。主題歌はオリジナルではオーケストラ演奏なのですね。となりに座っていたおばさんが、主題歌を聞いただけで涙をポロポロこぼしたのを覚えています。

●第二位…「ティファニーで朝食を」のムーン・リバー。

 これは、レンタルビデオで繰り返し見ました。しかも、オードリー・ヘップバーンが窓辺にもたれ、物憂い表情をうかべながらムーン・リバーを歌うシーンを何十回となく。たぶんその部分だけ、劣化しちゃったんじゃないですか。やっぱり洋画のロマンチックなシーンはセンスがいいなと思ったものです。あれだけ見たのに、今この映画で覚えているのは、そことオードリーがさっそうとティファニーへ入っていくところとラストシーンだけ。あまり記憶には残らないけど、なんとなくいいムードの雰囲気がほのかに残るといった感じの映画でした。

●第一位…「明日に向かって撃て」の雨に濡れても。

 この映画も、劇場、レンタルビデオでもう何度も何度も見ましたよ。もうせりふを全部暗記するぐらい。一風変わったギャング映画、当時はアメリカンニューシネマなんて言われていました。好きなのはやはり、ポール・ニューマンとキャサリン・ロスの自転車の二人乗りのシーン。ギャングなのにやさしい顔をしているポール・ニューマンと可憐な教師役のキャサリン・ロス。その前の重たいシーンから一転して早朝の牧場を自転車で走り回る二人。そこで流れるのが、バカラックの「雨に濡れても」。
 実はこの曲を知ったのは、映画じゃないんですよ。それは札幌オリンピックのフィギアスケートのエキシビションです。銅メダルのジャネット・リンが人気でしたが、銀メダルのマグヌセンもよかった。彼女がエキシビションで、傘をもって出てきたんですよ。何をやるのかと思って見ていたら、流れてきたのがこの「雨に濡れても」。すごいいい曲。映画を見たとき、あっ、あのときの曲だ、っと感動したのを覚えています。一時期長く、携帯の着メロにしていました。またビデオ借りてこようかな。

 それにしても、中学、高校時代のことってよく覚えている。結構、充実した学生時代を送ったのかもしれない。勉強しなくてよかった?

 

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